ハイフラ対策法3:抵抗器の追加で防止

LED化によって減ってしまった消費電力を、抵抗器で増やしてやることでもハイフラが防止できます。抵抗器とは電気を熱に変換して放出する器具であり、抵抗器に割り当てられた抵抗値によって電流の調整が可能です。

抵抗器には炭素被膜抵抗やセメント抵抗など多くの種類が存在します。抵抗器は高温になるため、金属ケースで覆われ耐熱・放熱性に優れたメタルクラッド抵抗がハイフラ対策にもっとも適した抵抗器といえるでしょう。

よく用いられるのは抵抗値6Ω(オーム)のメタルクラッド抵抗です。ウインカー1箇所あたりにメタルクラッド抵抗1個を配線に追加することでハイフラ現象を防止できます。前後4箇所のウインカーをLED化する場合は、各所配線に1個づつ抵抗を追加するのが基本です。

メタルクラッド抵抗の配線方法

抵抗器を配線に接続するにはギボシ端子・ハンダ付け・エレクトロタップのいずれかを使用します。配線をコネクタで挟み込むだけで接続できるエレクトロタップがもっとも簡単な配線方法ではあるものの、振動による接触不良が起こりやすいデメリットがあります。

抵抗を配線に接続する際は、プラス配線とマイナス配線をまたぐように並列で接続します。直列に繋ぐと、ウィンカーが暗くなるばかりか発熱量が大きくなり危険です。抵抗器自体には極性がないため、プラスとマイナスのどちらに接続してもかまいません。

抵抗器の固定は発熱による車の故障や車両火災に注意!

ウィンカー使用時は抵抗器の温度が150度以上にまで上昇し、抵抗器に配線や樹脂部品に接触すると車両火災が起こる恐れがあります。放熱を促すために抵抗器は必ず金属部分に取り付け、燃えやすいものから離して配置しましょう。

もっとも確実な固定方法はボディへのネジ止めです。ボディに穴を開けたくない場合は、金属製のステーなどを介して固定しましょう。または耐熱アルミテープで固定する方法もあります。金属面への取付けであっても燃えやすい両面テープでの取付けは厳禁です。いずれの方法でも落下しないように確実に取付けましょう。

抵抗器と金属部分の接触面にグリスを薄く塗布しておくと放熱性が高まり、抵抗器自体の寿命を延ばすことができます。

抵抗追加は車種を問わずハイフラ防止可能! 便利なキット商品も

メタルクラッド抵抗の価格は、価格は2個あたり1,000〜2,000円。高いものでも3,000円程度です。ただし配線の有無によっても価格がわずかに上下します。

抵抗器によるハイフラ対策はリレーやレギュレーターとは異なり、車を問わず確実にハイフラを防止できる方法です。しかし、確実な配線作業が求められるため、抵抗器の追加は玄人向けの方法といえるでしょう。カプラーを使って加工せずに接続できる便利なハイフラ対策キットも販売されています。

6オームの抵抗器を追加してもハイフラ現象が直らない場合は、車種や交換するLEDバルブの消費電力に応じた抵抗値の調整が必要です。そういった場合は、抵抗値の計算が不要なLEDバルブと抵抗器がセットになった商品を使うと確実にハイフラを防止できます。

(広告の後にも続きます)

ハイフラ対策法4:抵抗内蔵型LEDバルブの交換で防止

抵抗内蔵型LEDバルブとは、その名の通りLEDバルブ本体に抵抗器が内蔵されたLEDバルブです。バルブ以外の部品交換がないため手間がかからず、配線加工も不要であるためもっとも簡単かつ安全にウインカーをLED化できます。

抵抗内蔵型バルブの価格帯は3,000〜5,000円とやや高価であるものの、抵抗器やウインカーリレーを買い足すのとそれほど変わらない価格で購入できるうえ、装着の手間も掛からないため他の方法よりもコストパフォーマンスは高いといえるでしょう。

ただし、内蔵抵抗器の発熱に対してヒートシンクや冷却ファンなどを用いて対策はしているものの、熱害によって故障しやすい懸念が残ります。そのためか、販売メーカーでは1年や3年の長期保証を付けて販売しています。

抵抗内蔵型LEDバルブを使用する場合は、突発的な球切れに備えて、予備のウインカーバルブを常備しておくと安心です。

トレンドは流れるウインカー?ウインカーの正しい使い方とよくある故障例

ウインカーの正しい使い方とよくある故障例|トレンドは流れるウインカー?

おすすめはLEDヘッドライト|人気の理由は?

LEDヘッドライトバルブおすすめ人気ランキング&適合規格一覧

いるいる!曲がり始めてからウインカーを出す車…正しい使い方やルール知ってる?

いるいる!曲がり始めてからウインカーを出す車…正しい使い方やルール知ってる?