骨伝導イヤホンをご存じだろうか? 聞いたことがないという方も多いだろう。簡単に言えば、耳を塞がずに音を聴ける画期的なイヤホンだ。
耳を塞いで音楽やラジオに没頭する時間は実に楽しいひと時。しかし、外出中や仕事中であればそうするわけにはいかない。何故なら、自分の安全のために周囲の音に注意しなければならないからだ。
移動中や仕事中でも安心して好きな音楽やラジオを聴きたい。そんな願いを叶えてくれるのが骨伝導イヤホンだ。
男の隠れ家デジタルでは、そんな便利な骨伝導イヤホンの仕組みや使用する上での注意点、おすすめ機種等について詳しく解説する。
骨伝導イヤホンを初めて知ったという方や、購入を検討している方は是非参考にしてほしい。
骨伝導イヤホンの基本
骨伝導イヤホンとはどういう仕組みなのか? 耳に入れずにどうやって音が聴こえるのか?
そういった疑問を抱いている方は多いはず。ここでは、簡単に人間が音を認識する仕組みと骨伝導イヤホンの仕組みについて解説しよう。
人間が音を認識する仕組み
人間は鼓膜で音を聴いていると思っていないだろうか? それは大きな間違いである。
そもそも音というのは、空気の振動だ。その振動が耳に入って鼓膜に当たることによって、鼓膜を振動させる。その鼓膜の振動を、耳の奥底にある蝸牛という部位が感知して脳に音としてその情報を伝えるというのが、人間が音を認識する仕組みだ。
この蝸牛という部位がポイント。言ってしまえば鼓膜を通さずとも、蝸牛に適切な振動が伝わっていれば、音として脳が認識することが可能なのだ。
骨伝導イヤホンの仕組み
上記で解説した蝸牛の仕組みを上手く利用したのが、骨伝導イヤホン。
ご存じの通り、普通のイヤホンは耳に装着し、鼓膜に直接空気の振動を当てることで音を認識するというもの。
しかし、骨伝導イヤホンは、顔の骨に直接振動を加えることによって、鼓膜を通さずに音を認識することができるのだ。
耳を塞いで声を出しても、自分の声はしっかり聞こえるという現象を体験したことがあるという方は多いだろう。これは顔の骨が振動し、その振動が蝸牛に伝わっているから聞こえるというもの。
骨伝導イヤホンはこれとまったく同じ仕組みだ。
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骨伝導イヤホンのメリット
骨伝導イヤホンは普通のイヤホンに比べ、多くのメリットがある。長年、普通のイヤホンを愛用してきた人でも、骨伝導イヤホンに移行した人は少なくない。
主なメリットとして、以下の3点が挙げられる。
耳を塞がない耳が疲れにくいクリアに音が聴こえる
耳を塞がない
耳を塞がないことが、骨伝導イヤホン最大のメリットと言えるだろう。
生活をする上で、周囲の音を気にしておかなければならない場面は多々ある。家の中であれば、インターホンの音や同居人の声。外であれば車の音や電車のアナウンス等。
重要な情報が日常生活の中に溢れているのだ。イヤホンやヘッドホンで耳を塞いでしまうと何かあった時に、異変に気づくのが遅れたり、そもそも気づかなかったりすることがあるだろう。
骨伝導イヤホンであれば耳を塞がないので、周囲の音をしっかり認識しながら、好きな音楽やラジオを楽しむことができる。
耳が疲れにくい
骨伝導イヤホンは耳が疲れにくいという大きなメリットがある。
多くのイヤホンやヘッドホンは耳に直接装着したり、上から被せたりするのがほとんど。長い時間装着していると、どうしても重みを感じたり、圧迫感を感じたりすることがある。
大音量で直接鼓膜を刺激し続けていては、誰しも疲れを感じずにはいられないだろう。
その点、骨伝導イヤホンは耳に入れたり、覆ったりすることはない。長時間の使用でも疲れることは少なく、耳への負担を最小限に抑えることが可能なのだ。
好きな音楽やラジオを長く楽しむためには必要不可欠な要素と言えるだろう。
クリアに音が聴こえる
骨伝導イヤホンの隠れたメリット。それは、音がクリアに聴こえるということ。
日常生活において、周囲の音には重要な情報が溢れているという話をしたが、時としてこの音の中に騒音が混じっていることがある。
騒音の中で音楽やラジオを聴こうと思えば、イヤホンの音量を上げるという方がほとんどだろう。しかし、これは耳へかなりの負担がかかると同時に、耳の病気へ繋がるリスクがある。
自分の周囲で鳴っている音を捉えているのはほとんどの場合、耳(鼓膜)だ。
骨伝導イヤホンに騒音をかき消す能力はないが、耳を通さずに音を聴くことができるため、騒音が鳴っていてもクリアに音楽やラジオを聴くことができる。音量をあまり上げる必要がないのも、嬉しいポイントだ。