特に性能が上がるなどのメリットはなし

要するにラベルを付けたまま走るのには「この車はラベル部分が道路に接しないほどタイヤを傾けている」と証明する目的があるのです。そのため、特に性能が向上するなどのメリットはありません。

「それなら無駄じゃないか」と思う方もいるかも知れません。しかし、こういった文化は実は身近なところにもあるのです。

ファッションにも似たような文化が

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余談ですが、ファッションブランド「ニューエラ」のキャップにもラベル付きタイヤと似たようなエピソードがあります。それがニューエラのキャップでは”つば”部分に貼られているシールを剥がさないのがカッコイイと言う風潮。

その背景には、アメリカのストリートカルチャーがあります。貧しい家庭が多い地域では、本物のニューエラを入手することは困難だったため、つばのシールは本物であることを証明するものでした。また、店舗から盗んだことを証明するためという説も。

これも一見無駄な行為に思えますが、今では日本人含めてニューエラはシールを剥がさないのが一般的です。

目的やルーツを理解するとカッコよく見える?

最初は理解できない「本来剥がしたり取り外したりするものを、あえて付けたままにする」という行為も、その目的や文化、ルーツを理解するとカッコよさに気づくのかもしれません。

とはいえ、過度な鬼キャンはタイヤの偏磨耗を著しく早めるほか、タイヤの接地面が少なくなってグリップ力を弱める可能性があります。不正改造につながることもあるため、過激な鬼キャンしかり、無茶なカスタムはやめましょう。

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