14歳から運転できるアメリカは車通学があたりまえ

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もっとも免許取得年齢の幅が広い国はアメリカ合衆国です。アメリカでは多くの州で16歳から免許の取得が認められており、アメリカの高校生が車で通学するのは映画や海外ドラマのとおり事実です。

さらに州によっては16歳未満での運転も認められています。カリフォルニア州は15歳6ヵ月。イリノイ州は満15歳。アイオワ・モンタナ・サウスダコタ・ワイオミング・アラスカなどの州では14歳もしくは14歳6ヵ月から仮免許の取得が可能です。

ただし、いずれの州でも18歳になるまでは保護者の同伴や時間帯指定、運転可能エリアなどの条件が定められており、自由な移動はできません。アメリカの首都ワシントンD.Cでも16歳で仮免許が取得できますが、フルライセンスが取得できるのは21歳からです。

そのため実際のアメリカの高校生は、映画やドラマのように彼女と車で夜のデートを楽しんだり、仲間とメキシコへドライブ旅行などはできないことになります。

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海外では運転免許が取得しやすい?

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アメリカで14歳から運転免許が取得できるのは、広大な国土を持つため、車に頼らなければ通学はもちろん日常生活もままならないからです。

また、拳銃が身近にあるアメリカでは車がもっとも安全な移動手段になります。その他の国でも、地理的な事情により条件付きで18歳未満の運転が認められていることが多いようです。

運転免許取得年齢の低さは、免許が取得しやすい点とも相関があります。海外では日本のように自動車教習所に通って取得する国は少なく、多くの国では仮免許を取得してから、一定条件を満たす免許取得者の監督の下で路上練習し、筆記および実技試験を受けるのが一般的です。

つまり海外では、両親や知人から運転を教えてもらい、一発試験に近い形で免許を取得する方法が主流であり、免許取得費用も日本と比べものにならないほど安くなります。海外の運転免許取得年齢は、免許の取得方法や経済負担までを加味した、国民の生活に配慮した年齢に定められています。