鬱展開が話題の『はめつのおうこく』キービジュアル (C)2023 yoruhashi/マッグガーデン・「はめつのおうこく」製作委員会

【画像】えっ… かわいいイラストにだまされた詐欺アニメ(4枚)

1話で大好きな師匠が「処刑」された

 気になるアニメ作品を見てみたら、思っていたよりも残虐描写や暗い展開が続く、いわゆる「鬱アニメ」だったという経験はないでしょうか。「鬱アニメ」は嫌いな人が一定数いる一方、熱烈なファンも存在する人気ジャンルです。そこで今回は、2023年秋の新作アニメから、とくに第1話から不穏な展開を見せている作品をあげていきます。

 まずは『はめつのおうこく』でしょう。科学文明が発展した世界を舞台に、主人公アドニス(CV:石川界人)が師匠である魔女クロエ(CV:白石涼子)の仇を討つために戦う物語です。

 第1話ではアドニスが仇討ちを始めるきっかけが描かれていました。アドニスとクロエが魔女でも住める国を探して旅をする明るい雰囲気も束の間、ふたりは魔女狩りを推し進めるリディア帝国の皇帝ゲーテ(CV:斉藤次郎)の目前へと強制転送され、魔法無効化装置の力で魔法が使えない状況に追い込まれます。

 そして、クロエは多くの民衆の視線が集まるなか、銃で撃ち殺された挙句、斧で首を切られて見せ物にされるのでした。

 あまりにショッキングなクロエの死にSNS上では「絶望的すぎ。つらい。けどこういうの好き」「面白いけど1話はまじで苦しかった」とダメージを受けつつもストーリーに魅せられたファンの声があがっています。

『はめつのおうこく』は、2023年10月6日(金)よりMBSほかにて毎週金曜25時53分より放送中です。「dアニメストア」「U-NEXT」ほか配信サービスでも順次配信されています。

 また、放送前から鬱展開が予想されていた『カミエラビ』も忘れられない存在です。

 原案には鬱シナリオで有名なゲーム「ドラッグオンドラグーン」シリーズのディレクターを務めたヨコオタロウ氏が参加しているため「鬱アニメ」ファンから注目を集めていました。

 第1話では主人公の高校生である小野護郎(CV:浦和希)が、ある日突然カミサマ候補に選ばれ、同じくカミサマ候補生となった憧れの同級生である佐和穂花(CV:松本沙羅)と殺し合いを強いられ、殺されかけます。カミサマ候補になったときに手に入れた因果を自在に操る力によって穂花を倒すことに成功しますが、その代償として寿命が6ヶ月分奪われるのでした。

 このように護郎は力の代償として自身に不幸が訪れるため、殺し合いに勝とうが負けようが、ストーリーが進むにつれて護郎が悲惨な状況になっていくことが予想されます。

 SNS上では「万人受けしなさそうだけど今期1番面白い」「独特かつ一筋縄ではいかないストーリーで期待高まる」と今後の展開への期待の声が多くあがっていました。

『カミエラビ』は、2023年10月4日(水)よりフジテレビ「+Ultra」ほかにて、毎週水曜24時55分より放送中です。「dアニメストア」「U-NEXT」ほか配信サービスでも順次配信されています。



『アークナイツ【冬隠帰路/PERISH IN FROST】』キービジュアル (C)2017 HYPERGRYPH.All rights reserved

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「第1期以上の鬱」と評判の作品も

 最後は2022年秋アニメ屈指の鬱展開が話題となった『アークナイツ』の第2期『アークナイツ【冬隠帰路/PERISH IN FROST】』です。

 本作はアプリゲーム『アークナイツ』を原作としたアニメで、感染したら隔離や強制労働による差別を受ける不治の病「鉱石病」が蔓延する世界が舞台です。

「鉱石病」の治療法を研究する製薬会社に勤める主人公ドクター(CV:甲斐田ゆき)たちが平和を目指して戦うストーリーで、第1話は紛争地域での戦いが描かれました。「鉱石病」感染者の差別に武力で対抗する敵対勢力との戦闘が続くなか、敵対勢力が見せしめとして「鉱石病」非感染者の死体を積み重ねて作ったモニュメントを燃やすシーンが展開されます。

 SNS上でも「1話から重すぎ鬱すぎでとても良い」「たくさんの人間の死骸に火をつけて大笑いしているシーンすごい」と不穏な展開に魅了されるファンが多く見られました。

 また第1話の最後には原作ゲームでは人気が高い敵キャラであるフロストノヴァ(CV:高垣彩陽)が登場したことで、原作ゲームファンをおおいに盛り上がらせました。

『アークナイツ【冬隠帰路/PERISH IN FROST】』は、2023年10月6日(金)よりテレビ東京ほかにて、毎週金曜25時23分より放送中です。「dアニメストア」「U-NEXT」ほか配信サービスでも順次配信されています。

 1話から不穏な展開を見せた新作秋アニメですが、鬱な展開が続くだけでなく続きが気になるような「引き」が演出されていました。気になるアニメを1話から見直し、2023年秋アニメの後半戦に備えるのも面白いのではないでしょうか。