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【画像】「男体化」してなくても似てるかも? シャンクスの「妹説」が出た海賊を見る

シャンクスの父親(?)は作中いちばんのクズかも?

※この記事には『ONE PIECE』単行本未収録の、最新話の内容が含まれています。

 ここ最近のマンガ『ONE PIECE』では、バーソロミュー・くまの過去編が展開されており、「週刊少年ジャンプ」2023年50号に掲載された第1098話では、彼の娘であるジュエリー・ボニーの誕生秘話が明らかになりました。生まれた経緯が「胸糞すぎる」と読者を震撼させた一方で、新たな考察も浮上したようです。

 まずボニーの過去を語るうえで、かつてくまと暮らしていた「ジニー」について説明しなければなりません。彼女はくまたちと一緒に天竜人の「先住民一掃大会(人間狩り)」を脱出したひとりで、その後はソルベ王国でくまとともに共同生活を送っていました。ボニーと同じ大喰らいで、なおかつ名前のニュアンスも似ていることから、ファンのあいだでは「くまとジニーの子供がボニー」だと思われてきましたが、1098話で明かされた真実はまったく異なるものでした。

 ある日ジニーは天竜人に目を付けられ、妻にするという目的のため、政府の艦(ふね)でさらわれてしまいます。解放されたのはそれからおよそ2年後のことで、ボニーを連れてソルベ王国に帰ってきた頃には、彼女は「青玉鱗(せいぎょくりん)」という難病に冒されていました。どうやらその病気が原因で、天竜人から捨てられてしまったようです。

 くまがジニーのもとにたどり着いたときにはもう手遅れで、彼女は死亡していました。そしてくまは、たったひとり残されたボニーを自分の娘として育てることを決意するのです。

 天竜人のあまりに身勝手な行いと、その犠牲となってしまったジニーの末路に対し、SNS上では「くまとボニー似てないとは思っていたけど、こんな理由ありかよ」「ボニーの誕生秘話がだいぶエグい」「ジニー死んでるのマジで救いがない」「とりあえず天竜人が少年マンガぎりぎりの畜生ってことはわかった」など、さまざまなコメントが飛び交っていました。

 今回のエピソードを通して、くまにとってボニーは義理の娘であることがわかりましたが、では「本当の父親」はいったい誰なのでしょうか。ボニーはジニーがさらわれた後に産まれているため、父親が天竜人であることはほぼ間違いないはずです。誰なのか特定できる情報はほとんどありませんが、一部で浮上した可能性が、「ボニーの父親=フィガーランド・ガーリング聖説」でした。

 ガーリング聖といえば、現在は「神の騎士団」最高司令官を務めている天竜人のひとりで、最近「シャンクスの父親説」がささやかれていた人物でもあります。映画『ONE PIECE FILM RED』において五老星のひとりが、シャンクスの娘と見なされていたウタについて「あの娘がフィガーランド家の血筋でもか?」と発言していたことから、シャンクスはフィガーランド家の血を引いているのではないかと考察されているのです。

 しかも若かりし頃のガーリング聖はどこかシャンクスの面影を感じる風貌で、そのうえゴッドバレーの地で行われた天竜人の「先住民一掃大会」には武闘派のガーリング聖も参加していました。『FILM RED』の入場者特典『「ONE PIECE」コミックス -巻四十億“RED”-』によれば、ゴットバレー事件の際にゴール・D・ロジャーが奪った財宝に紛れ込んでいた赤ん坊が、シャンクスだったそうです。そのためファンのあいだで「ガーリング聖=シャンクスの父親説」はかなり有力な説として注目を集めています。

 ではなぜ「ボニーの父親説」まで浮上しているのかというと、きっかけは単行本72巻に収録されている「SBS(質問コーナー)」のイラストでした。そこには最悪の世代が「性別転換」したイラストが掲載されており、その際の絵が今回の件でネット上で「男性版ボニーがシャンクスにそっくり」だと大きな話題になっています。

 もしシャンクスとボニーの父親がガーリング聖だった場合、ふたりは血を分けた「兄妹」ということになります。兄妹ならば、男性版ボニーがシャンクスにそっくりだったことも辻褄が合うでしょう。

 もちろん現段階では推測の域を出ない話ですが、もしふたりが異母兄妹だとすると、今後ボニーはかなりの重要人物となりそうです。かつてシャンクスは、五老星に「ある海賊についての話」を切り出していましたが、これはボニーについての話だったのかもしれません。

新たな考察も生まれましたが、ネット上ではあまりにも悲惨なくまの人生に関する同情の声があふれています。今後、さらに残酷な真実が明らかになるかもしれないので、心して読む必要がありそうです。