少女に声を掛けるとおびえた表情を見せて? (C)百合太郎/新潮社

【マンガ】少女が家に帰れない原因 父は気付かない様子で? オチが「怖すぎ」 本編を読む

様子のおかしい少女に声を掛けたら?

 父娘で歩いていると、8歳の女の子が行方不明という町内放送が聞こえてきました。そして、行方不明者の特徴は、目の前を歩く女の子と似ています。気になった父が声を掛けると……。

 百合太郎さん(@yuritaro_0316)によるマンガ『人が消えた時に流れる放送、聞いたことある?』がTwitter(現:X)上で公開されました。いいね数は4.8万を超えており、読者からは「不気味な雰囲気でドンドン引き込まれる」「キャラの表情だけでもゾッとする」などの声があがっています。

 今作は、くらげバンチにて連載中の『カヤちゃんはコワくない』(新潮社)に収録されており、幼稚園を舞台に5歳の霊能力者カヤちゃんが活躍する、新感覚ホラーアクションマンガです。

 作者の百合太郎さんにお話を聞きました。

ーー百合太郎さんがマンガを描き始めたきっかけを教えて下さい。

 小学生の頃に好きなゲーム『星のカービィ』のムービーをそのままマンガに起こしたのが最初ですね。ムービーの雰囲気からキャラクターのセリフを妄想して吹き出しに入れるのが好きでした。

ーー今作『人が消えた時に流れる放送、聞いたことある?』が生まれたきっかけや、理由を教えてください。

 発見されたときの状態で防災無線の言い方が変わるっていうのは割と有名な都市伝説? だったのでうまく使えればいいなと思ったのと、自分の祖父が行方不明になってしまったことがあって、そのときは間一髪くらいで無事保護されたものの、最悪もう見つからないと思っていたので「遺体も見つからなかったらどうする?」と家族で話し合いながら先回りで遺影用の写真を探していたときの落ち着かない気分をかけあわせました。

 マンガではおじいさんは残念な結果になりましたが、帰ってこられたという意味では家族はホッとしていると思います。



最強の霊能力をもつ幼稚園児が活躍する『カヤちゃんはコワくない』第4巻 (C)百合太郎/新潮社

ーー今作を描くうえでこだわったポイントや、お気に入りのシーンなどはありますか?

 おじいさんだった「モノ」は聞き取れない言葉で喋っているのですが、カヤちゃんにはその言葉を聞き取ることができます。その「聞き取れない言葉」の表現を工夫しているので読み解けた人はカヤちゃんのように霊感が強い人なのかもしれません。

ーーたくさんの感想が寄せられていますが、特にうれしかった感想の声、印象に残った読者の声について、教えて下さい。

 特定の感想では無いのですが、マンガを読んで自分自身の近しい体験を語ってもらえるのはいつもうれしいです。「ウチの地元も一緒」「田舎に住んでいた頃はよくこの放送聞いた」みたいな。マンガの内容を呼び水に、いろいろな人の話を見聞きするのがとても好きです。隙自語なんて揶揄されますが、個人的にはどんどん自分語りの道具にして欲しいですね。

ーー今作が収録されているマンガ『カヤちゃんはコワくない』(新潮社)は、くらげバンチにて連載中ですね。あらすじや、見どころを教えて下さい。

 一見問題児のように見える子供が実はゴーストバスターだったら……という始まりで、今はいろいろな事件や因縁も絡んだ話になっています。一つひとつの怪談に震えつつ、ミステリー的な楽しみ方も意識しているので、考察好きな方にぜひ読んで欲しい作品です。

ーー今後、Twitter(現:X)で発表される作品については、どのように活動していきたいとお考えでしょうか?

 Twitter(現:X)は気まぐれにアカウント凍結するので作品を載せる場所としては信用していません(笑)。いろいろな媒体での活動をTwitter(現:X)アカウントから共有しているのでぜひ作品ハブとしてチェックしてもらえたらうれしいです。