非対称対戦ゲームの知名度を上げた『Dead by Daylight』パッケージ(Starbreeze Studios)
「敵に見つかるかも」「仲間がやられてしまうかも」という緊迫感
近年、所属する立場や陣営によって、プレイヤーの人数、戦力、勝利条件などが異なる「非対称対戦ゲーム」というゲームのジャンルが、大きな注目を集めているのをご存知でしょうか。『Dead by Daylight』や『第五人格』と聞くと、どのような作品なのかイメージできる方もいるかもしれません。
今回は、プレイヤーが増加し続けている非対称対戦ゲームの人気の要因と、一度は遊んでみたい作品を紹介します。
非対称対戦ゲームの魅力は緊迫感と絶妙なゲームバランス
一般的な非対称対戦ゲームは、プレイヤーひとりの陣営、複数人の陣営に分かれて遊ぶ仕様です。
ひとり対複数人だと不利に感じるかもしれませんが、「キラー」と呼ばれるひとり陣営のキャラクターは圧倒的な力を持っており、勝利条件が「相手陣営のプレイヤーを全員倒す(行動不能にする)」とされています。ただ、キラーは動く速度がゆっくりだったり、視界が狭かったりと、操作性が悪いなかでサバイバーを狙っていかなければなりません。もしサバイバーを次々に捕まえていたとしても、把握できていなかったサバイバーが脱出を果たしてしまえば敗北してしまうのです。
一方で「サバイバー」と呼ばれる複数人の陣営は、キラーに対してできることは足止めや目くらましのみ。勝利条件は「全員倒される前に脱出する」といったように、キラーよりも弱い立場にあります。「いつキラーが襲ってくるかわからない」「自分だけが残ったらどうしよう」といった緊迫感は、サバイバーにしか味わえない魅力です。
サバイバー勝利の鍵はチームワーク!
サバイバーとなったプレイヤーは、仲間同士でボイスチャットによってコミュニケーションを取りながら進めることが基本です。キラーがどこにいるのか、誰が捕まってしまったのかを伝え合い、脅威となるキラーに立ち向かっていきます。
サバイバーは、もしも仲間が捕まってしまった場合に見捨てるのか、助けるのか選択を迫られます。「見捨てれば自分は助かるかもしれないが、人数が減ることでキラー側が有利になってしまう」というジレンマは、サバイバーでプレイするうえでの難しさであり、楽しさともいえるでしょう。
非対称対戦ゲームは、コロナ禍による外出自粛期間もあり、家にいながらオンラインで友人とゲームをする人も多かった2020年以後に、さらに人気を集めていたと言われています。特に『Dead by Daylight』のキラーは殺人鬼という設定のため、サバイバーは見つかってしまうリスクを負いながら仲間を助けに行ったり、脱出のために発電機を修理したりする「ドキドキ・ハラハラ感」を楽しんでいたのかもしれません。
プレデターとして兵士たちを狩り尽くすことも可能?画像は『Predator: Hunting Grounds』パッケージ(ソニー・インタラクティブエンタテインメント)
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有名映画作品の世界観で非対称対戦ゲームが!
花江夏樹さん、本田翼さんなど有名人の実況も注目!
非対称対戦ゲームは、有名人の実況動画でも取り上げられています。
『Dead by Daylight』を一躍有名にしたきっかけのひとつは、芸人の狩野英考さんの実況動画でしょう。キラーとしてゲームをプレイしていた際、コントローラーの不具合によって何故か凶器を何度も空振りする度に「勝手に斧振らないで」を連呼。まさに「笑いの神が降りた」様子が視聴者から笑いを誘い、Twitterでは「狩野英孝 斧」がトレンド入りするほど話題となりました。
そのほかにも声優の花江夏樹さん、女優の本田翼さんなど、名だたる有名人たちが刺激的なシーンも多い『Dead by Daylight』をプレイする様子が実況動画として配信され、ファンを中心に知名度を上げていったのです。
兵士vsプレデター、一般市民vsフリーザの圧倒的不利な戦い?
非対称対戦ゲームの人気はとどまることを知らず、さまざまなキャラクターが登場する派生作品も続々と発表されています。
たとえば『Predator: Hunting Grounds』は、あのプレデターがキラーとなり、サバイバーである精鋭部隊「ファイアチーム」に襲いかかる作品です。ファイアチームは映画でもおなじみの光学迷彩を駆使したプレデターがいつ襲いかかってくるのか、プレデターは集中砲火を浴びないためにいつ攻めるのかを考えながらプレイすることとなります。
そして2022年に発売が予定されている『ドラゴンボール ザ ブレイカーズ』は、なんと『ドラゴンボール』の世界観でセルやフリーザ、魔人ブウなどの強力な「レイダー」ひとりと、一般市民である「サバイバー」7人に分かれて対戦します。サバイバーは悟空やベジータといった強力なキャラクターの力を利用しながら、レイダーの目を掻い潜ってタイムマシーンを修理、脱出を目指すのです。
『ドラゴンボール』ならではの圧倒的な戦力差のなか、レイダーとサバイバーのバトルが楽しめる『ドラゴンボール ザ ブレイカーズ』で遊べるのが今から楽しみですね!