頭文字D(イニシャルD)とは?
伝説的な自動車漫画の金字塔!
頭文字D(イニシャルD)は、1995年から2013年にかけて週刊ヤングマガジンにて連載された自動車漫画の金字塔です。
群馬県を中心とした北関東の峠を舞台に、天才アマチュアドライバーの主人公が、様々な”走り屋”にレースバトルに挑まれ、モータースポーツの世界を知っていくストーリーとなります。
「ギャアアアア」というドリフトの擬音と共にページいっぱいに迫力あるシーンが展開され、車の細かな挙動の描写、そして極限バトル中のキャラクターが生み出す数々の名言など、車に詳しくない方でも楽しめる内容となっています。
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イニシャルDに登場する車と乗車キャラ一覧
藤原 拓海|トヨタ カローラ スプリンタートレノ AE86型
頭文字Dの主人公”藤原 拓海”が人馬一体で乗りこなす「トヨタ カローラ スプリンタートレノ AE86型(通称:ハチロク)」は、1983年に発売されたFRスポーツクーペです。
作中の時代設定である90年代の時点で”古くて遅くてパッとしない車”と言われたハチロクですが、家業の豆腐配達(父親の手伝い)で培われた拓海が持つ”峠センスの塊”のような天性のドライビングテクニックで、ライバルを次々と圧倒するのは爽快です。
チューニングがしやすい車としても有名で、実際に作中でも拓海の父親である”文太”が足回り・エンジンのチューニングで、ハチロクを段階的に強化していきました。
ハチロクは、頭文字Dの影響で爆発的に人気が再燃したため、未だに中古車市場は高騰しています。流通量が2桁台と少なく、まともに動く状態かつ100万円を下回るケースは存在しないと言ってもよいでしょう。また30年以上前の車なので、どうしてもレストアが必要になりますし、本体価格以上にコストがかかります。
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池谷 浩一郎|日産 シルビア S13型
拓海が働くガソリンスタンドの先輩であり、秋名山をホームとする走り屋チーム”秋名スピードスターズ”のリーダー”池谷 浩一郎(通称:池谷先輩)”が乗る「日産 シルビア S13型」は、ドリフトからデートまで、80年代後半から90年代前半にかけて若者をとりこにしたFRスポーツクーペです。
デートカーに名高いシルビアですが、作中では皮肉にも、美女からのデートの誘いに「俺なんかが…」と迷いに迷ってシルビアで駆り出すも、渋滞に巻き込まれて間に合わなかった池谷先輩の哀愁漂うエピソードは印象的でした。
S13はハチロクほどではありませんが、一世を風靡したスポーツクーペですから、中古車相場は決して安くはありません。走行距離10~20kmで100万円台、10km未満になると200万円を超える場合はほとんどです。当時のオーナーが施したフルエアロ仕様で売りに出されているパターンが多いのも特徴の一つです。
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健二|日産 180SX RPS13型(中期型)
”秋名スピードスターズ”の一員で、池谷先輩の同僚である”健二”が乗る「日産 180SX RPS13型」は、シルビア S13型と外装以外の設計を同じくする姉妹車です。”180”は「ワンエイティ」と読みます。
作中で活躍する姿はあまり見られませんが、峠の華とも言えるシルビアと180SX乗りの2人がハチロクでバトルする拓海を見守るという図式は、ハチロクを操る拓海の凄さを強調しているようにも思えます。
健二の乗る180SX RPS13型は、いわゆる中期型であり、前・中・後期に分かれる180SXの中でも比較的中古車市場で見つけやすいタイプです。
価格相場はシルビア S13と似たり寄ったりで、走行距離や修復歴に応じて50万~200万円台、そして例のごとくフルエアロが多く出回っています。
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高橋 涼介|マツダ サバンナRX-7 FC3S型
拓海の最大のライバルであり、最大のコーチである”高橋 涼介”が乗るのは「マツダ サバンナRX-7 FC3S型」、いわゆる通称「FC」と呼ばれるRX7の2代目です。
同じマツダのルーチェやコスモにも搭載された13Bロータリーエンジンの215馬力というハイパワーを誇る反面、テールが暴れやすくコントロールが不安定な特徴から、扱うのが難しい車。涼介のドラテクがいかに凄腕かがわかります。
涼介が乗る白いFCは、グレード「∞(アンフィニ)III」の89年版限定色「クリスタルホワイト」で、頭文字D人気から中古車市場でも高い人気を集め、かなり希少価値が高くなっています。
白いFCに拘らなければ流通量はそこそこ。平均価格は100万円強なので、入手は難しくありません。
高橋 啓介|マツダ アンフィニRX-7 FD3S型
拓海に最初にバトルを仕掛けたライバル、そして後に拓海のパートナーとなる涼介の弟”高橋 啓介”が乗る「マツダ アンフィニRX-7 FD3S型」は、FCの次期3代目となる「FD」と呼ばれるモデルです。FC時代のブランド名「サバンナ」が外れ、当時の販売チャネル「アンフィニ」が付与されています。
FCよりパワーアップした「13B-REW型」エンジンを搭載し、啓介が乗る最初期の1型の段階で最高出力は255馬力を発揮し、回頭性の高いコーナリングマシンとして、作中ではヒルクライム(峠を登り方向に走る方式)バトルを主に担当しました。
FDの中古車市場は、流通量は2桁台とあまり充実しておらず、特に1型限定色「コンペティションイエローマイカ」はなかなかお目にかかれません。
平均相場は150万円程度で、走行距離は10万km超えが多い状態のものが多いです。
中里 毅|日産 スカイラインGT-R BNR32型
群馬県妙義山をホームとする”妙義ナイトキッズ”のリーダー”中里 毅”が乗るのは、「日産 スカイラインGT-R BNR32型(通称:R32)」の最後期型に追加された最上級グレード「V ・spec2」です。
普段はFR駆動で、加速・コーナリング時等で後輪に加重が掛かった際にセンサーが感知、前輪にも駆動力を与えて4WDへ変化するスタンバイ式4WD「アテーサE-TS」や、2.6L直6ツインターボエンジン「RB26DETT」のハイパワーは、決してコーナーで「外から行かせない」走りを発揮します。
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R32の中古車流通台数は100台弱と入手難易度は高くはありませんが、相場はお高め。最も安くても200万円台、大概が300万~400万円台で、場合によっては1,000万円という高額が提示されるモデルもあります。
庄司 慎吾|ホンダ シビック EG6
”ガムテープデスマッチ”で拓海を一時追い詰めた“妙義ナイトキッズ”の過激派、” 庄司 慎吾”が乗る「ホンダ シビック EG6」は、「スポーツシビック」と呼ばれた5代目シビックのことを指します。
「タイプR」が登場する以前のモデルながら、FF駆動とNAエンジンのホットハッチとして、敷居の低い価格かつ高い走行性能を誇る点で、現実の走り屋にも人気の高い車種でした。
慎吾のEG6は、安全・快適装備が充実した最上位グレード「SiR-II」。危険極まりないガムテープデスマッチを挑む割に、しっかりと事故に備えています。
EG6の中古車流通台数はわずか30台程度と少なめです。掲載されるモデルのグレードは「SiR-II」が多く、平均して80万円程度で購入できます。
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佐藤 真子|シルエイティ
碓氷峠で敵なしと恐れられた”インパクトブルー”のドライバー担当”佐藤 真子”が搭乗する「シルエイティ」。シルエイティは車名ではなく、シルビア S13のフロントパーツ一式を、180SXに移植した車を意味するカスタムカーを指すものです。
なぜわざわざ2車種を1つの車体にドッキングするようなカスタムが流行ったかというと、180SXのフロントパーツが破損した際、180SXのパーツで交換するよりも、モノコック構造が同じS13のパーツで代替した方が安かったため。「貧乏チューン」とも揶揄されました。
顔をS13にした180SXということは、性能は180SXと同様の内容となります。
シルエイティの最新の中古車情報
シルエイティの中古車は、シルビアや180SXの中古車情報を見ていると「シルエイティ」というキーワードが登録されていることがあるので、そこから探すことになります。
相場もシルビアや180SXと大して変わるものではなく、100万円台で譲ってもらえる場合が多いでしょう。
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須藤 京一|三菱 ランサーエボリューション3
栃木いろは坂を拠点にするチーム”エンペラー”のリーダー”須藤 京一”が乗る「三菱 ランサーエボリューション3(通称:エボ3)」。WRCで好成績を収めた三菱 ギャランの2.0L直4ターボエンジン「4G63」を流用したハイパワー+4WDのセダン車です。
ギャランよりも軽量なエボ3は旋回性能に優れ、派手なドリフトを使うキャラクターが多い中、京一は堅実なグリップ走行を得意とし、拓海に初めての敗北を味合わせています。
エボⅢの中古車相場は平均して120万円程度ですが、流通台数は第一世代(エボⅠ~Ⅲ)を合計してもわずか10台程度で、入手難易度は高くなっています。
岩城 清次|三菱 ランサーエボリューション4
チーム”エンペラー”において、理論派の京一と対極の荒くれ者”岩城 清次”が乗る「三菱 ランサーエボリューション4」。第2世代型ランサーエボリューションの第1弾です。
搭載するエンジンはエボ3と同様の「4G63」ですが、エボ3においては半ば無理やりだった搭載方向を調整し、素材軽量化等の改良が施され、馬力がさらに向上しています。
左右の後輪への駆動力を変化させ、旋回性を向上させるアクティブ・ヨー・コントロール(AYC)を採用したことで、エボ3以上に旋回性能が優れています。
エボⅢ含む第一世代と比べると、第二世代の中古車流通台数は70台程度まで増え、エボⅣは平均して120万円で購入することができます。
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秋山 渉|トヨタ カローラレビン AE86
拓海に車のメカニックに興味を持つきっかけを作った埼玉の走り屋” 秋山 渉”が乗る「トヨタ カローラレビン AE86型」は、拓海が乗るスプリンタートレノと外観がよく似た姉妹車です。
トレノはライトが開閉するリトラクタブルライトを採用しているのに対し、レビンは固定式のライトを採用するなどの外観の違いはありますが、外観以外の設計は全く同一のものとなります。
暗くて狭い、危険な正丸峠を舞台にハチロク乗りの二人が孤独に繰り広げる名バトルは必見です。
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小柏 カイ|トヨタ MR-2 SW20
栃木いろは坂のダウンヒルスペシャリスト”小柏 カイ”が乗る「トヨタ MR-2 SW20」。車名は「Midsip Runabout 2Seater(ミッドシップのキビキビ走る2シーター)」の、MR-2の2代目モデルです。
ミッドシップレイアウトならではの運動性能や、重量配分が絶妙なモデルで、いろは坂のような低速セクションの多いうねり道では高い能力を発揮します。作中では、MR-2のスペックに加えて小柏のカート仕込みの左足ブレーキや、”掟破りの地元走り”で、拓海に敗北を覚悟させるほどの攻めを見せました。
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末次 トオル|ユーノス ロードスター NA6CE型
原作では第2部に当たる”プロジェクトD”始動後に、拓海が最初に戦った”末次 トオル”が乗るのは、「ユーノス ロードスター」です。「ユーノス」とは、1989年から1996年までマツダが持っていた自動車ブランドのことで、当モデルはいわゆる初代NAロードスターのことです。
作中のバトルでは、道路の側溝をまたぐ神業を拓海に見せつけられ、それを真似た末次は、軽量のロードスターをあっさりと横転させてしまいます。
ユーノス ロードスターの中古車流通台数は前期型含めて200台程度と入手しやすい状況です。平均相場は80万円台で、お買い求めもしやすいです。
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二宮 大輝|ホンダ シビック タイプR EK9
ドライビングテクニックの特訓教室”東堂塾”のエース” 二宮 大輝”が乗る「ホンダ シビック タイプR EK9」は、6代目シビックの「SiR」グレードの後継として97年8月に発売された、初代シビックTYPE Rです。
軽量・高性能・低価格の3種の神器が揃った車で、先ほど紹介したEG6と同様に人気の高いモデルでした。
初代シビック タイプRであるEK9の中古車流通台数は50台弱と少なめ。足回りや車高調をいじった車両が多く、平均相場は150万円程度です。
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スマイリー酒井|ホンダ インテグラ TYPE R spec96(前期型)
“東堂塾”のドライバーで、集中すると顔が引きつって笑顔に見えることから異名が付いた”スマイリー酒井”が乗るのは、3代目インテグラのスパルタンモデルとして95年10月に発売された、初代「ホンダ インテグラTYPE R」です。
2代目モデルは今上天皇が愛用することでも有名なインテグラですが、下町の走り屋たちにも「4人乗れるタイプR」として高い支持を得たモデルでもあります。
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城島 俊也|ホンダ S2000 AP1(前期型)
茨城の走り屋チーム”パープルシャドウ”のゴッドアームこと”城島 俊也”が乗るのは、ホンダ技研工業創立50周年を記念して発売されたスポーツオープン2シーターです。
ホンダが1963年から1970年まで販売していたFRオープン2シーター「Sシリーズ」においては、S800から29年ぶりの登場となり注目されるも、万人向けの足回りではなく、ドリキン土屋圭市氏も「本気でタイムアタックをするための車」と評しています。
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星野 好造|日産 スカイラインGT-R BNR34型
ゴッドアーム・城島と対になるベテランドライバー、ゴッドフットの異名を持つ”星野 好造”が乗るのは、スカイラインGT-R最後の世代となる「日産 スカイラインGT-R BNR34型(通称:R34)」です。
作中に登場するのは、最終特別限定車の「V・spec2 Nur」。名称のNur(ニュル)は、GT-Rがテストコースとして使用していたドイツのニュルブルクリンクサーキットが由来します。
啓介とのバトルでは、折返しポールで華麗に前後を入れ替える形で先行を奪うシーンが印象的です。
R34は中古車市場での流通量も50台程度と少なめです。価格はR32以上に高く、価格が低いものでも500万円、1,000万円を超える車両もちらほらと見られます。
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藤原 文太|スバル インプレッサ WRX STi Version V
拓海の父親で、かつて伝説の走り屋と呼ばれた”藤原 文太”。元々所有していたハチロクを拓海に譲って以降搭乗車種とするのは「スバル インプレッサ WRX STi Version V(2ドアモデル)」です。初代GC系インプレッサのラリー用モデルWRXに、さらにSTI社からチューニングを受けたモデルです。
元ラリー屋として活躍した文太には最適のモデルであり、インプレッサの”試乗走行”で拓海をあっさりと抜き去るほど。「この父にしてこの息子あり」という言葉がふさわしいキャラクターです。
初代GC8インプレッサ WRX STi Versionの中古車市場は70台弱と少なめですが、文太が搭乗するVersion Vが比較的多く見られます。平均価格120万円程度で購入できます。
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