舞台となるスペイン・ブニョールへの行き方。周辺も満喫しよう

ブニョールの城跡に登る道から、町並みが見下ろせます

ブニョールの町は、地中海に面したスペイン第3の都市バレンシアから西に約40km。マドリードのバラハス空港からスペインに入国する場合は、チャマルティン駅から列車で2時間、バルセロナのエル・プラット空港だとサンツ駅から列車で3時間でバレンシアに到着します。空路だと両都市からバレンシアまで1時間弱の飛行です。

また、日本から欧州他都市か中東経由でバレンシア空港に行くことも可能。ブニョールへはバレンシア北駅から1時間に1~2本の間隔でローカル電車が運行しており、所要時間は約1時間です。

ブニョールには小さなホテルが1軒と、日本でいう民宿的な施設が数軒あるだけで、トマト祭りの前日や当日は何カ月も前から満室に。見どころいっぱいのバレンシアに宿泊して、その周辺地域も楽しむのがいいでしょう。最後に、バレンシアのおすすめスポットを紹介します。

キリストの最後の晩餐で使われた聖杯が見られる「バレンシア大聖堂」

©VisitValencia(バレンシア市観光局)

夏の夜になると、大聖堂周辺は遅くまで賑わいます

昔は城壁に囲まれていた「バレンシア旧市街」の中には、観光スポットが点在しています。世界遺産の「ラ・ロンハ」、18世紀の貴族の邸宅を利用した「国立陶器・装飾芸術美術館」、17世紀に描かれた天井のフレスコ画が美しい「サン・ニコラス教会」など。その中でひとつおすすめを選ぶとしたら「バレンシア大聖堂」。13世紀に建設が始まり、17世紀まで改築や増築が幾度となく繰り返されたという壮大な歴史を持つ教会です。

©VisitValencia(バレンシア市観光局)
入場して右奥の礼拝堂に聖杯が展示されています

日本語のオーディオガイドも付いているので、じっくりと説明を聞きながら堂内を見学することができ、なんとここにはキリストの最後の晩餐で使われたとされる聖杯が展示されています。世界中にこういう聖遺物は多々存在するものの、この聖杯はバチカンのお墨付き! また、ミゲレテの塔に登ると、地上約50mの高さからバレンシアの町を360度見渡せます。

バレンシア大聖堂(Catedral de Valencia)

住所:Plaza de la Reina, s/n 46003 Valenciaweb:Catedral de Valencia 公式サイト(外国語サイト)

食いしん坊なら見逃せない「中央市場」

©VisitValencia(バレンシア市観光局)

海の幸と山の幸に恵まれ、昔から農業が盛んなバレンシアは食材がとても豊富。欧州でも有数の大きさを誇る中央市場は、約8000平方メートルとちょうどサッカーグラウンドほどの広い屋内市場で、さまざまな食品が所狭しと並んでいて見応え満載。腸詰類やカットフルーツ、パンなどを買ってその場で食べることもできます。約100年前に建てられたモダニズム建築の建物も味わいあり。

ちなみにバレンシアはスペイン料理の代表格パエリアの故郷。滞在中にはぜひともご堪能ください。なお、本場バレンシアのパエリアは魚介ではなくウサギ肉や鶏肉が入っています。

中央市場(Mercado Central)

住所:Plaza del Mercado, s/n 46001 Valenciaweb:Mercat Central de València 公式サイト(外国語サイト)

バレンシアといえば青い空と青い海

©VisitValencia(バレンシア市観光局)

バレンシアには全長約3kmを超えるビーチが広がり、夏は外国からの観光客も多く賑わいます。パラソルとビーチチェアを借りてまったりするもよし、マリンスポーツに挑戦するもよし、夕暮れの海を見ながら一杯飲むもよし。お好きな方法でビーチライフをお楽しみください。

©VisitValencia(バレンシア市観光局)

ビーチ沿いの遊歩道やF1ヨーロッパGPの市街地コースだったヨットハーバー付近には、パエリアが食べられるレストランもたくさんあるので、あわせて楽しむのもおすすめです。

さてさて、トマトまみれになる決心はつきましたか? 早速トマト祭りとバレンシアを楽しむ旅行計画を始めましょう!

トマト祭り

開催場所:スペイン王国バレンシア州 ブニョール開催日:8月の最終水曜日(2024年は8月28日)web:La Tomatina公式サイト(外国語サイト)

取材・撮影:田川敬子

関連記事

ゆっくり向き合うべき時間がそこにある。スペインひとり旅のススメ

マドリードの夜散歩。地元グルメを味わう「はしごバル」のススメ

美食と芸術の街ビルバオ。ワインとピンチョスを味わう三つ星バルホッピング