大﨑俊典。

釣り好きが高じて仕事となったフィッシングカメラマン。

釣りのロケはもちろん、カレンダーやカタログ用商品撮影までなんでもこなすマルチプレーヤー。

画像修正も得意。

釣りの腕は・・・よくも悪くも素人の域を脱しない。

自己記録はコブダイ80㎝9㎏、ブリ90㎝8㎏、クロダイ48㎝、グレ38㎝。

もともとはルアーマンだが、最近エサ釣り師に転向気味。

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大﨑という名のフィッシングカメラマン

バスブーム華やかかりし頃には、釣り業界にもフィッシングカメラマンという職業の方々が少なからずいた。

その雑誌の製作費が大幅に圧縮され、そもそも釣り雑誌という媒体が次々と廃刊になり、いまやフィッシングカメラマンは絶滅危惧種といえるくらい稀有な存在になりつつある。

そんな現役フィッシングカメラマンの数少ないひとりである大﨑は、大の釣り好きである。

正直、移動時間が長く、撮影時間が長く、拘束時間が長いうえに現場が危険で、一般的な撮影に比べ安価になりがちな釣りというロケは、プロのカメラマンに人気がない。

特に波しぶきや潮風で機材を傷めやすく、足場が悪いとあって、よほどの釣り好きでないと敬遠されがちなのが、磯釣りの撮影である。

そんな過酷な現場を、ほかのどんな仕事よりも優先するというのだから、大﨑も物好きというか、好き物というか、釣り業界にとってありがたい存在に違いない。

何も釣りの取材が磯に限定されるわけではないのだが、こと、がまかつの撮影ともなれば、磯は欠かせない。

必然、大﨑が磯に立つ回数は決して少なくない。

撮影の対象となる釣り師が百戦錬磨のプロ中のプロとあって、釣技と釣果に魅了されていくうちに、もともとはルアーとタチウオのテンヤ釣りが好きだった大﨑も自然と磯釣りをするようになった。

先に断っておくが、好きだからといって上手いわけではない。

最低限の動作はできるが、プロと比較するまでもなく、釣技はおぼつかない。

まあ、磯釣りという釣りは、1年や2年で習得できるような釣りではないし、プロの技は目で見てすぐに盗めるほど簡単なものではない。

これまでの釣果でいえば、最大のグレが38㎝に、チヌが43㎝。がまかつの撮影で全国の有名釣り場を回るチャンスがある人間にしては、ちょっと物足りなさが否めない。

「それがですね。先日、宿毛の港で49㎝のチヌを釣りまして。それが自己最大の磯釣りの獲物になりました」と鼻を膨らます。

着実に上達はしているものの、ベテランが多い磯釣りの中でいえば、よくも悪くも初心者の域を脱したとはいいがたい。

階段を3段飛ばしで上達してもらおうと、オモリやウキ止めを付けない今どきのフカセ釣りスタイルを提案すれば、「タナがイメージできない」と言い、それならばと松田稔御大のBB-3Bスタイルをすすめれば、ウキの値段に恐れおののく始末。

ただし、大﨑が撮影の最中に竿を握るチャンスは当然ながら少ないというか、ほとんどない。

そんなほとんどないわずかな機会が、巨チヌの本場の撮影現場で回ってきた。

なんと2日間の日程の初日の3投目で57㎝の巨大なチヌが飛び出したのだ。

そんな珍しく? 余裕のある2日目の撮影の潮止まりをはさんだ2時間ほどの真昼の話。

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「これを使ってみてください」

当日の釣り師である沖永テスターから手渡されたのは、遠矢ウキという名の棒ウキ。

実はコブダイのフカセ釣りで棒ウキを使ったことがある大﨑であったが、チヌ釣りで使うのは初めて。

初めてといえば、手渡された「アテンダーⅢ」の1号というチヌ釣りに向いた低めの号数の竿を使うのも初めてで、ついでにいえば10万円を超える磯竿を手にするのも初めてに違いない。

「キャストがうまくきまらないです」

エサを手に持ったまま、サイドスローで投げるチヌのキャストができるわけもなく、オーバースローで振り込むも、円錐ウキよりは棒ウキのほうが投げにくい特性があるようで、とはいえ、何度か投げるうちに様になってきた。

その着水地点に2方向から撒き餌が飛んでくる。

沖永テスターと記者が撒き餌を投入しているのだ。

しかし、アタリが出ない。

大名釣りよろしくキャストに専念し、ひたすら打ち返すものの、アタリはない。

とはいえ、時合いがそれほどよくないタイミングであり、そもそもチヌの魚影が薄い釣り場なのだ。

なんとか釣ってほしい沖永テスターの想いはあるのだが、決して簡単な状況ではない。

棒ウキの扱いに慣れてきた頃には、ひとりで撒き餌を飛ばし、黙々と釣りに集中していた。

その間、沖永テスターが釣ったチヌが2枚。

チヌ師にとって、もっとも権威のあるといわれるG杯チヌで全国1位を2度も取ったスペシャリストの2枚は、誰も彼もがまねできる釣果ではないだろう。