ＪＲ東海に聞いてみました！
『ＪＲ時刻表』編集部がＪＲ各社に鉄道にまつわるさまざまな疑問をＱ＆Ａ方式で聞いていく連載です。
今回は……
Ｑ. 新幹線の車内チャイムについて教えて！
東海道新幹線で使用されている車内チャイムについて、ＪＲ東海に聞いてみました！
Ａ. 皆さまに長く愛される新車内チャイムを目指しました
東海道新幹線 車内チャイムの変遷
東海道新幹線の車内チャイムの始まりは、1964（昭和39）年の開業時に使用された『鉄道唱歌』から。約20年もの間、『AMBITIOUS JAPAN！』のチャイムに親しんでいただきましたが、2023年7月から『会いにいこう』に変更しています。
ＪＲ東海では、東海道新幹線をご利用の皆さまへの感謝と応援の思いを込め、2023年2月より「会いにいこう」キャンペーンを開始しました。このCMの楽曲は、作曲家の岩崎太整（たいせい）さんに制作を依頼。コロナ禍が明けてトンネルを抜けるような明るい楽曲に仕上げていただいたので、原曲のサビの部分を新幹線の新たな車内チャイムに採用しました。
東海道新幹線が皆さまの「会いにいく」を支え、応援していくという思いを込めた楽曲のイメージをチャイムでも表現することに加え、明るい気持ちでお出かけいただけるよう意識しました。
車内チャイム切り替え前日の新聞広告が話題に
車内チャイム変更に大きな反響
チャイム変更を発表後、『AMBITIOUS JAPAN！』チャイムを惜しむ声を多くいただいたため、『AMBITIOUS JAPAN！』チャイムが聴けるオリジナルキーホルダーのプレゼントキャンペーンを実施。なんと4.6万人以上の方にご参加いただきました。
また、『AMBITIOUS JAPAN！』は、当社としても思い入れの深いチャイムです。チャイム切り替えのお知らせとともに感謝を表す新聞広告を切り替え前日に掲載したところ、大変多くの反響をいただきました。
大きな反響を呼んだ2023年のプレゼントキャンペーン
新しい車内チャイムについては、皆さまに「実際に新幹線から流れるチャイム」をお届けしたいと考え、2023年7月21日の切り替え（初列車）までは完全非公開に。
ＪＲ東海News【公式】X （旧Twitter）では、チャイム制作風景を投稿するなどして、新しいチャイムに親しんでいただけるよう工夫しました。切り替え日の始発列車に乗車し撮影した動画をＪＲ東海News【公式】X で投稿すると、3万以上の「いいね」とともに、多くのコメントが寄せられました。
試行錯誤の末、ついに完成
チャイムの音源制作には約4カ月の期間を要し、その後1カ月程度の時間をかけて1編成ずつ新しい音源のインストール作業を行い、2023年7月21日に新しいチャイムへ一斉切り替え。使用するフレーズやチャイムのテンポなど、いくつものパターンを試作し、検討を繰り返しました。
2003年11月の品川駅開業以降、長きにわたって親しまれてきた『AMBITIOUS JAPAN！』から変更となる中でも、お客さまに大きな違和感なく、親しんでいただけるようにと細部までこだわっています。
また、N700SとN700系ではスピーカーの位置や仕様が異なるため、どの編成に乗っても同じチャイムに聞こえるように、編成ごとに音源を制作しています。社内では、広報部の「会いにいこう」キャンペーン担当社員のほか、新幹線鉄道事業本部の運輸営業部や車両部の担当社員、実車でのチャイム音確認には車両所社員も一緒になって切り替え作業をやり遂げ、完成後は達成感とともにほっとした気持ちになりました。『AMBITIOUS JAPAN！』と同様に、「会いにいこう」も今後皆さまに長く親しんでいただけるチャイム音になることを願っています。
ＪＲ東海の公式YouTubeチャンネルでは、『会いにいこう』のミュージックビデオも話題になりました。人と人との「会いたい」を支えるという東海道新幹線の使命は、今も昔も変わることがないという思いを映像に込めています。コロナ禍を経た今だからこそ共感できる内容となるよう意識していますので、ぜひ公式YouTubeチャンネルでご覧いただければと思います。
【ＪＲ東海】東海道新幹線【公式】で「会いにいこう」新CM公開中！！
※『ＪＲ時刻表』2024年3月号掲載時点の内容です。
※画像＝ＪＲ東海提供
※構成＝時刻表編集部
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