「搭乗前にトイレ済ませて」呼びかけ=飛行機軽く!? JAL国際線の乗り方に変化 空港には超有能機能も!

JAL国際線の乗り方は、ここ数年で密かにアップデートされています。「サステナビリティ」を随所に打ち出した機内、そして最新のツールを使った「スイスイ搭乗口に行く方法」など、最新状況を取材しました。

搭乗前にトイレ行くだけで150kg重量削減?

 JAL(日本航空)国際線の乗り方は、ここ数年で密かなアップデートが図られています。今回同社協力のもと、その最新状況を体験してきました。どのような変化があるのでしょうか。

 大きく変化したポイントは、環境などに配慮した「サステナビリティ」なサービスへとアップデートを図っていること。また同社では、乗客ができる「かくれたサステナビリティ」略して「かくれナビリティ」を紹介し、環境負荷低減の協力を求めるようになりました。

 もっとも広く話題となった取り組みは、旅客へ「搭乗前にトイレを済ませる」ことを呼びかけている、ということでしょう。国内線の主力機である「エアバスA350-900」の場合、乗客全員が搭乗前にトイレを済ませれば、乗客の体重が減り、機体重量も約150kg削減できるとしており、これが燃費効率の高い運航につながるとしています。もちろん国際線でも、旅客の重量削減による効率向上、これによる環境負荷の低減が期待できるでしょう。

 また、日本発のエコノミークラス機内食では、メインディッシュの容器をはじめ、マドラーやコップの蓋なども紙製のものを採用し、使い捨てプラスチックを削減する取り組みを進めているなど、機内サービスのクオリティはそのままに、環境に配慮した工夫を導入しています。

 同社ではこういった取り組みの一環として、時間に余裕を持った搭乗も求めています。これにより遅延を防ぎ、運航スピードの増加(=余分なCO2排出)を抑えるだけでなく、余裕をもった出発ができれば、パイロットが飛ぶ高さや離陸・着陸の仕方を選んで燃料効率のよい運航をする可能性が広がるのだそうです。

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「搭乗口まで混んでるからギリギリになるんだよ!」を回避できる神ツール

 その、JALが推奨する「搭乗口へ早めに到着する」という面で”時短ツール”となりそうなのが、“顔パス”で搭乗口までの各種手続きを行う方法です。これは、単純に「スイスイ搭乗口まで行く」という意味でも優秀な機能ということができるでしょう。

 この「Face Express」という機能は羽田・成田発の国際線で使用することができます(他社でも導入あり)。

 通常、国際線に搭乗するまでにはチェックイン時、手荷物預け時、保安検査場、搭乗ゲートで、都度パスポートと搭乗券を係員に提示し本人確認をする必要がありました。「Face Express」ではチェックイン時にパスポートと乗客の顔を照合し顔情報を登録。そうすると、それ以降の手続きでパスポートと搭乗券の提示が不要となり、スムーズに搭乗することができるというものです。

 実際に使ってみると、一度登録してしまえばそのラクさは大違い。また専用レーンも導入されている一方で、コロナ禍の2021年より導入されたばかりであるため、大半の乗客が「顔パス」を活用している状況ではなく、一般レーンと比べると非常に短い時間で到達することが可能です。

 最新のデジタルツールによる手続きのスムーズ化と、環境を意識した取り組み。これらが、ここ数年のJAL国際線で大きく変わったもののひとつといえるでしょう。