「伝統の100年フード部門〜江戸時代から続く郷土の料理〜」に認定されている、滋賀県の「よびしの食」。

「よびし」とは、冠婚葬祭などに、親戚や近所の人を招き(よび)おもてなしをする寄り合いのことで、多賀町近隣地区の方言。

町の中心にある多賀大社の古例大祭は鎌倉時代より続いており、どんな食を準備したか江戸の文書にも記録されています。また、各集落の神社や寺院では年中行事が受け継がれており、その際にふるまわれる「よびしの食(寄り合い時のおもてなし料理)」には、「うどんぬた・イタドリ煮・ゼンマイの白和え・くるみごんぼ・ぼんがら餅」などが伝えられています。

「正月よび」「おんなよび」など、行事や招く人によって呼び名が異なるだけでなく、食の準備をする人やレシピも各集落で異なります。それぞれの料理は主にリーダーの味が継承されており、独自の文化を形成してきました。

さらに、食品や調理にまつわる動作や道具の名称も、多賀町を流れる2本の川、3つの谷筋で少し異なる方言があるのも特徴的。

古くから継承されてきた郷土料理ですが、食べたことはあるけど、作り方がわからないという世代も増えてきたと言われています。現在では、もっと身近に感じてもらえるような取り組みもされているのだとか。伝統食からその町の歴史や文化を知るのも、旅の醍醐味かもしれませんね。

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