今ではSUV専門メーカーのイメージすら強い三菱自動車工業（三菱）ですが、1990年代には高級セダン「ディアマンテ」で大ヒットを飛ばしていたのを覚えている人も多いでしょう。そんなディアマンテを懐かしむ声が多く寄せられています。
「ディアマンテ」は華やかな時代の象徴だった
バブル景気も華やかな1990年代初頭、三菱自動車工業（三菱）は、ミディアムクラスセダンの大ヒット車種を生み出しました。
1990年5月に登場した初代「ディアマンテ」は、本格四輪駆動車「パジェロ」とともに、当時同社の代表的なモデルのひとつとして輝きを放っていたのです。
1990年5月に発売されたディアマンテは、全車が3ナンバーのワイドボディとV型6気筒エンジンを採用した4ドアハードトップの高級車でした。
余裕あるボディサイズに加え、華やかな内外装や、フルタイム4WDモデルを含む多彩なバリエーションなどが支持され、「1990-1991日本カー・オブ・ザ・イヤー」も受賞するなど、高い評価を集めています。
ディアマンテは排気量の異なる3タイプのV型6気筒エンジンを用意し、なかには5速MT仕様も設定していたほか、セダンモデル「シグマ」や、オーストラリア製の「ディアマンテワゴン」もラインナップするなど、選択肢の多さも特徴でした。
こうした30年前の高級車に対し、SNSなどでは多くの人の声が寄せられています。
なかでも「この頃が三菱の一番元気な時代でした」「華やかだったなあ」「ワゴンに憧れました」「今でもカタログを大事に持ってます」など、当時ディアマンテが多くの人にとって憧れの存在であったことをうかがわせるコメントが散見されます。
当時から三菱が得意としていた4WDモデルについても「雪国でも強かった」「ライバルの高級車はFR車が多かったからフルタイム4WDは大きな強みだった」「当時スキーに良く行っていたので選びました」と、独自性の高さに共感したとする声も多く見られます。
また、1990年から1991年にかけて放映された刑事ドラマ「代表取締役刑事（デカ）」では、主演の舘ひろしさんが覆面パトカーとして、当時最新鋭のディアマンテを使用しています。
高級車でありながら、あえて薄汚れたままの姿で乗りこなす舘さんのダンディなスタイルが非常に印象的でしたが、そんなテレビドラマでの活躍シーンに対し「舘さんに憧れ、免許を取ったらディアマンテを買いました」という熱烈なファンもいたようです。
なかにはディアマンテの兄弟車シグマが、当時の実際の警察車両に大量採用されたことを覚えている人から「パトカーで結構な数が使われていた」と懐かしむ声も少なくないようです。
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このほか「日産と協力して復活させてほしい」と、現在三菱とアライアンス関係にある日産との協業で、懐かしいディアマンテの名を再び蘇らせてみては、とするコメントも見られます。
日産では今も、主に北米や中国などの海外市場向けに大型のFFセダンを販売しており、こうしたモデルをベースに三菱版を登場させてみては、というワケです。
三菱では現在、海外市場も含めSUVを販売の主力とし、大型のセダン車はラインナップしていないことから、実現性の高い提案といえるかもしれません。
