流行りの「小型扇風機」も要注意!? クルマに放置でまさかの「発火」! 残暑の車内に「置き忘れNG」なものとは?

夏の車内は気温が非常に高くなるため、車内での置き忘れには注意が必要です。ではどのようなモノを置いておくと、発火事故を招いてしまうのでしょうか。

夏の車内は超高温に! 気をつけたいまさかの「発火事故」とは

 残暑が続くなか、クルマの車内はかなりの高温に上昇します。そんな時に気をつけたいのが発火事故です。
 
 最近では街中で持ち歩いているのを多く見かける、あるモノを車内に放置しておくことで、発火事故につながる危険性があるといいます。

 独立行政法人 製品評価技術基盤機構(NITE)は2023年6月27日に「高温下に放置したモバイルバッテリーが発火した再現映像」を公式YouTubeチャンネルに公開しています。

 動画では、ケータイなどを充電するモバイルバッテリーを高温のダッシュボードに置いたまま放置するとどうなるのかについて、その模様を再現。

 モバイルバッテリーは時間の経過とともにカバー部分が徐々にめくれ上がり、次第になかの部品をつなぐ金具のような部分も怪しく光る様子が見られます。

 やがて形はどんどん変形していき、その後発火する様子が確認できます。

 モバイルバッテリーは、スマートフォンなどの充電がなくなった際に外出先でも充電できる便利なアイテムですが、常に携帯するアイテムではないため、必要のない時にうっかりその場に放置してしまうということもあるかもしれません。

 上記の動画では、モバイルバッテリーを車内にうっかり放置してしまうことで発火事故を招く危険性が感じられるといえます。

 今回の動画の製作経緯について、NITEの担当者は以下のように話します。

「2018年度から2022年度までの5年間にNITEに通知された製品事故情報では、モバイルバッテリーを自動車内に放置した事故は11件発生しています。

 実際に事故が起きていること、これから夏本番を迎え事故が発生する可能性が高くなることを踏まえ、この時期に動画を作成し注意喚起を行いました」

 このほか最近では、暑さをしのぐために小型扇風機を持っている人を街中で多く見かけますが、この小型扇風機の車内での置き忘れについても注意が必要だといいます。

 前出の担当者は以下のように話します。

「小型扇風機は、高温となる場所に長時間放置するとバッテリー部分が膨張してショートしたり、制御機能が正常に働かなくなったりするなど異常が生じ、最悪の場合発火する可能性があります。

 そのほかガスライター、カセットボンベ、ソーラー式充電器、スプレー缶などの高温下での使用や保管を禁止している製品は自動車内に放置しないでください」

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 真夏の車内は想像以上に高温となります。「少しの間だけ」と車内に放置していても火災事故になりかねません。

 前出の担当者は改めて、以下のように注意を呼びかけます。

「炎天下の車内は、窓を少し開けておいたり、サンシェードを使って日陰に停めたりなどの対策をしても、高温になってしまいます。

 特に直射日光が当たっているダッシュボードの上は約80度に達する場合があり、車内で最も温度が上がる場所なので高温下での使用や保管を禁止している製品は放置しないでください」