池や湖などのリザーバーへ出向くと、美しい緑色の絨毯が敷かれている景色が、水中に広がるところがあります。

その正体は、ウィード。

ウィードの絡む環境でルアー釣りをおこなう場合、どのようにして魚にたどり着けばいいのでしょうか。

ウィードが生えている環境条件に注目しよう!

ウィードの意味とは、藻のことです。

外来のものも含めて、数多くのウィードが淡水エリアで見つけることができます。

水中に生える植物ですから、それなりの環境条件が整わないと群生しないはず。

まずは、その点に注目して、ウィードと魚の関わり方を紐解いてみましょう。

その上で、魚の釣り方に踏み込んでみます。

ウィードは、至るところに生える植物ではありません。

その根が張りやすい地質、キレイで穏やかな水、そして日照がバランスよく伴なっていないと、成育は難しいでしょう。

まずは池や湖などのリザーバーに浮かんで、ウィードを探してみてください。

流れか激しく当たるところには、ウィードは根を張れません。

流れが穏やかなところを中心に、水中を眺めてみましょう。

湾状になった入口に、ぽつぽつと緑色を発見できます。

でも絨毯に見えるほど、群生はしていません。

やはりもっと水の穏やかなところのほうが、そしてある程度浅い水深のほうが、しっかりと日照が届いて群生につながるようです。

湾状の奥に、泡が吹き上がっているところがあります。

高い山が隣接しているので、湧き水が吹き上がっているのでしょう。

それを囲むように、ウィードが真っ直ぐ水面に向かって伸び、群生を見つけることができました。

少しウィードから距離を置いて観察していると、小魚が寄って来てはとどまっています。

ウィードの中へ入っていくのではなく、ウィード様子を伺っている感じ。

植物は光合成を実施して、酸素を作り出します。

夏場は酸欠になりやすいので、酸素を常に供給してくれるウィードは、小魚の生きる支えになっているのかもしれません。

小魚だけではなく、エビや水生昆虫も近寄ってきました。

真上にはトンボの飛来があり、時折尾の先端を水に浸けています。

そういう、ちょっとした変化が場に加わると、一気に突っ込んでくるのが、バスです。

トンボを狙っているときもあり、トンボに驚いてバランスを崩したエビや水生昆虫を捕食するときもあり。

でも本命は、もっとボリュームのある小魚や、呑気にウィードにつかまっているカエルではないでしょうか。

つまり、ウィードが存在する場には、独特のバランスが保たれていて、それが崩れる瞬間を虎視眈々と狙っているバスが、少し離れた場所で待機している!という図式が成り立っています。

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ウィードとバスの位置関係!

ウィードの絡む場を、バスはどこから見ているのでしょう。

それが分かれば、ルアーを投入する位置やタイミングが分かってくるはずです。

群生しているウィードの中には、バスの姿はありませんでした。

いや、そもそもそんなところに居たら、他の生き物はウィードに寄り付かないでしょう。

ということは、バスにとってウィードは、捕食対象をおびき寄せる居心地のいいベッドなのかもしれません。

それを見渡せる場所は、ウィードを目線の上に据えることができる、深場のボトムということになりそうです。

バスの目は、頭の上部分に付いていて、飛び出しています。

側面を見渡すより、自分の正面から上方向を見やすい構造・配置になっているのです。

深場のボトムに居れば、ウィードに寄り付いた生き物たちからは見えません。

とても理にかなった、狩りのポジショニングを実行しているわけです。