東北新幹線に「超異色列車」運転へ 「10両編成のうち5両を閉鎖」 しかも「大宮行き」 その理由は?

お客が乗れるのは10両編成のうち5両だけ。

JR東日本が新幹線荷物輸送の多量輸送トライアルを実施

 東北新幹線で、10両編成のうち半分にあたる5両が乗車できず、しかもめったに設定されない「大宮行き」という、かなり異色の列車が運行されます。

 この謎列車の正体は、新幹線荷物輸送「はこビュン」による多量輸送を担う列車。JR東日本は2023年5月17日(水)、1日限りのトライアル運転を実施すると発表しました。

 旅客列車を活用して荷物の輸送も行う「貨客混載」は、全国各地で実証実験が行われています。

 そのなかでJR東日本は初の取組みとして、2023年度中に新幹線車両基地を活用した多量輸送のトライアルを複数回予定。無人搬送車や客室輸送専用の台車を使用し、実用化に向けた課題を抽出するとしています。

 今回のトライアルでは、2023年6月16日に臨時列車「はやぶさ72号」が運転されます。この列車はこれまでで最大規模となる新幹線3両を荷物輸送用に活用。青森県の新幹線車両基地(盛岡新幹線車両センター青森派出所)から荷物を積み込み、そのまま始発駅の新青森を9時37分に発車し、盛岡と仙台に停車して大宮に12時30分に到着します。荷物輸送のため、1号車から5号車までしか客扱いをせず、グリーン車とグランクラスは営業停止となることが特徴です。

 

 今回輸送するのは、鮮魚やスイーツ、生花、電子部品など約600箱程度。新幹線車両基地や大宮駅ホーム・屋上駐車場での荷捌き実現を目指して検証を行います。