釣り初心者さんからの質問には、ラインに関するものがかなりたくさん含まれています。
その中のひとつを取り上げてみましょう。
「PEラインが釣りをするには優れていると聞いたのですが、ナイロンラインでは魚は釣れないのですか?」という質問です。
じっくり分かりやすく、ラインについて解説していきましょう。
PEラインはどんなところが優れているの?
PEラインは、釣り糸としてどんなところが優れているのでしょうか。
まず、撚り糸であることから、伸びがほとんどありません。
伸びないラインは、その先端で発生したことを、ほぼ忠実に伝えることができます。
つまり、先端にルアーやエサ釣り仕掛けを結んでおけば、魚が触れてきた瞬間にビビッ!ととらえ、逆側の端に居るアングラーに伝達してくれるのです。
おっ!アタリだ!と判断できたら、握っているロッドを立てようとしますし、リールハンドルを回してフッキングしようとするでしょう。
実際にそうした動きをおこなって、魚を釣り上げることが可能になります。
確かな情報を得るために、伸びないPEラインはとても優れていることになるのです。
代わってナイロン素材で出来たラインは、撚り糸ではありません。
単一構造のラインなので、一端に負荷が掛かると伸びてしまいます。
どんなに硬く仕上げたところで、ナイロンはとても伸び、その現象を防ぐことはできません。
伸びれば感度は落ち、端で起こっていることが明確にアングラーに伝わってこないでしょう。
そんな状態では、フッキング動作に移っていいのかいけないのか、判断することに迷ってしまいます。
迷いはチャンスを逃すことにつながり、大きくロッドを振ったところで、食い付いていた魚はすでに立ち去った後でしょう。
貴重なチャンスを活かすためにも、伸びの無いPEラインを選びたいものです。
でも、ちょっと待ってください。
表題の画像は、大手釣具メーカーのダイワがリリースしているPEラインです。
そのダイワから、なんとナイロンラインもリリースされています。
PEラインのみを扱っているわけではないという事実には、何か確固とした理由があるはずです。
ダイワ(DAIWA) ナイロンライン モアザンデュラブラ 1500 10lb. 150m ライムグリーン
(広告の後にも続きます)
ナイロンラインの弱点はメリットでもあるという事実!
ナイロンラインは、よく伸びるラインとして知られています。
しかも水分を吸うので、PEラインよりも劣化するスピードが早いです。
なのに現状でもナイロンラインを選択肢のひとつとして残しているのは、PEラインよりも優れている点があるからでしょう。
ナイロンラインのメリットを、ひとつずつ挙げていきます。
まずは、伸びること。
アタリに対する感度はPEラインより鈍りますが、ラインが伸びることでリールのドラグが反応し切れない魚の走りに、俊敏に順応できます。
魚が掛かって引き寄せて来たら、急に走り出すことがあります。
ものすごいスピードで逃げようとするので、リールのドラグが滑り出す間がありません。
そんなときラインが伸びなければ、一瞬で破断してしまうでしょう。
もしくは、フックが伸びて外れてしまうかもしれません。
そういったトラブルを未然に防ぐには、伸びのあるナイロンラインに頼るのがベターです。
根ズレにも強いので、一気に魚に走られて護岸などに擦られても、破断には至らないでしょう。