みなさんはキャンプのギアをどう選びますか。ネットに情報があふれる時代、無数のレビューを見比べて、とりあえず無難なものを購入していた筆者。いつしか実物を手に取って選ぶ機会も少なくなりました。

そんな折、何気なく立ち寄ったのが個人経営のアウトドアショップ。選りすぐりのギアや珍しいガレージブランドなど奥深い世界が広がっていました。

ネットや量販店とは一味違う魅力を放つショップを巡る連載「ふらっとショップ探訪」。第14回は、大阪の南堀江にあるアウトドアセレクトショップ「UTILITY(ユーティリティ)」を紹介します。

アウトドア一筋17年のセレクトショップ

服屋やカフェ、雑貨屋が点在する大阪の南堀江。その一角で2006年から店を構えるのが今回紹介するUTILITY。細長くコンパクトな店内には、国内外を問わず幅広いジャンルのアイテムがひしめき合います。

店主の植田尚宏さんがプロダクトの質を見極めてセレクトしたラインナップは見応え十分。ウェアやザックはシンプルかつ機能的で街中でも快適に使えるものが多く並びます。シューズや調理関係の小物なども個々にこだわりが感じられるアイテムばかり。

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アウトドアファッションに魅せられて

植田さんは奈良県生駒市出身。幼少期は里山に秘密基地を作り、クワガタ採集に夢中になったそう。成長するにつれて山から離れていたものの、大阪のアメ村でセレクトショップに勤務していた20代の頃に転機が訪れました。

1990年代当時、アウトドアファッションのブームが到来。米ブランドを中心に独特なカラーリングやデザインを取り入れたアイテムが注目を浴びました。植田さんもファッションとして楽しむうちに、本来の機能性も試してみたいとフィールドに通うように。

登山、クライミング、マウンテンバイク、フォールディングカヤック…。時にキャンプ場をベースに泊りがけで遊びながら、アウトドアギアの魅力を知り、理解を深めていったそう。その後、アウトドアショップ勤務を経て、自分の店を持つにいたりました。