圧倒的に美しいフェラーリの新型オープンカー 『ローマ・スパイダー』がデビュー

 半世紀以上ぶりに登場したフェラーリのソフトトップを採用するFRオープンモデル『ローマ・スパイダー』。ベースとなった『ローマ』は4人乗りの流麗なクーペモデル。そのボディラインの美しさをそのままに、ルーフをソフトトップ化したクルマなのだ。

54年ぶりの“FRレイアウト&ソフトトップ”

 クルマ好きやファンを魅了し続けてやまないイタリアの名門フェラーリ。F1チームに端を発する同ブランドはレーシングカー直系の技術を惜しみなく市販車に投入するクルマ作りが特長だ。そして今回そのラインナップにニューフェイスが加わった。それはイブニングドレスを着たF1の異名を持つ2+2モデル、『ローマ』のオープンモデル、『ローマ・スパイダー』(以下『スパイダー』)だ。『スパイダー』もベース車両同様のフロントエンジンレイアウトでルーフにはソフトトップを採用。

 このFRレイアウト&ソフトトップという組み合わせは、1969年に発表された『365GTS4』以来となる。365シリーズは1966年のコンセプトカーに端を発し、40代のスーパーカー世代にはど真ん中となるBBまで、長らくフェラーリのフラッグシップを務めたモデルだ。







※画像は1966年の365カルフォルニア

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ルーフには新素材を採用

 

 さて、『スパイダー』に採用されるソフトトップは5層構造を持つ新素材のファブリック。新たなソフトトップは従来あったリトラクタブルハードトップに比肩するクローズド時の静粛性も持ち合わせ、カラーバリーエーションなどオーナーの好みに仕上げられるオートクチュール対応という。このソフトトップは電動式で、時速60km/h以下という但し書きがつくものの、走行中でも開閉可能。その所要時間は13.5秒という。この13.5秒という数値だが某国産メーカーのエンジニアの話では「開閉のギミックを見てもらうための時間」にもなるという。

 そのデザインもクーペ同様のシルエットを崩さないよう配慮されており、リアウィンドウもルーフ一体型のラインを実現。オープン時にはトノカバー下に収納される。もちろん『ローマ』の特徴的なアクティブリアスポイラーも健在だ。