ウキを引き込んだタチウオの動きが
最高速に達したと感じたときこそベスト!

しかし、ここまでやってもクリーンヒットしないことが多々あるのが電気ウキ釣りの奥深さだ。前述した通り、アワセのタイミングはタチウオがエサをくわえて勢いよく走り出したとき。それを察知するためにも糸フケを必要最低限にしておかねばならない。タチウオが電気ウキを海中に引き込む動きを、竿先でわずかに感じられるようにすること。糸フケを極力少なくすのはこのためだ。

ここですぐにアワセを入れてはいけない。まだハリが口中に入っていない可能性が高いのだ。アワセのベストタイミングは、そんなタチウオの動きが最高スピードに達した(と感じた)瞬間、分かりにくければタチウオの動きが一気に加速した(と感じた)瞬間でもよい。タチウオの動きを竿先で察知したらテンションを掛けすぎず、その動きに合わせて竿先を送り込んでやる。短いルアーロッドでは難しいが5m前後と長くストロークがある磯竿では有効だ。


電気ウキ釣りでは長い磯竿にアドバンテージあり。ストロークがある分、送り込み幅が広い

スピニングリールのベールオープンでフリーに道糸を出してやる方法もある。しかし、実際のタチウオの動きとはタイムラグが生じるためアワセのタイミングが取りにくいと、リールのベールを閉じたままストッパーをオフにしローターの逆転で道糸を出す人もいる。このとき磯釣り用のレバーブレーキ付きスピニングを使うとラインの出を指先1本で瞬時にストップさせ、素早いアワセが可能なので便利だ。


ローター逆転でラインを送り込み、ここぞというときにすかさず逆転をストップしアワセを決めるのにレバーブレーキ付きリールが役に立つ

これで100%フッキングするか? といえばウソになる。とくにフッキングしにくい低活性時の打率1割が2割、3割、4割にアップする程度……といったところ。それでも、電気ウキ釣りの平均打率3割超えがなかなか難しいという現実を踏まえれば御の字といったところだろうか。


目指せ首位打者! アワセのベストタイミングを身体で覚えよう!

※次回は磯のグレ。フカセ釣りのウキ下設定に関するツボをお届けする予定です