いまや日本全国どこにでもあるコインパーキング。利用客の立場なら少しでも安い場所を探したいものですが、コインパーキングを運営している立場なら少しでも利益を得るために高い値段設定にしたいと考えるでしょう。

コインパーキングの駐車料金は、誰がどうやって設定をしているのでしょうか?

コインパーキングの駐車料金は、誰がどうやって決めてる?

コインパーキングの料金設定を決める場合、自分で土地の管理から運用までこなすか、あるいは企業に運営管理を任せるかで異なります。

例えば、土地の所有者(地主)がイチから土地の整備をして、運営に必要な機材を揃えた自営のコインパーキングであれば、駐車料金を設定するのは地主自身となるでしょう。

しかし、コインパーキングの運営を「一括借り上げ」や「管理委託」で専門の会社にお願いする場合、駐車場の料金設定は運営会社側が中心で行っているケースが多いようです。

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コインパーキングで有名な存在である「タイムズ」や「三井のリパーク」などの運営会社は、地主から場所提供を募集し、土地の整備から機材の設営、オープン、開業後の保全管理まで一括で対応してくれるシステムを採用しています。

地主は一括の賃貸料を運営会社から受け取るだけというシンプルな仕組みです。

こういったケースでは、駐車料金はどうやって設定しているのでしょうか?全国でコインパーキングのチェーン展開をしている某企業の関係者に訪ねてみたところ次のような回答がありました。

「一括管理を行っているコインパーキングについては、駐車料金の設定もすべて当社の担当者が出向いて担当しています。

一部、土地を提供いただいているオーナー様と利用料金の設定をご相談させていただくこともありますが、基本は当社のスタッフが周辺の競合施設などをチェックして、料金を設定していく流れです」

駐車料金を土地のオーナーが自由に決めているわけではなく、駐車場運営の経験や知見のある担当者が、競合駐車場料金をもとに決定しているとのこと。その際、重要になってくるのは駐車場の周辺環境だそうです。

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周辺の環境や開催されるイベントも料金に加味される

東京都心のコインパーキングを例に挙げて説明すると、品川や田町、浜松町など人の行き来が多いビル街なら平日の駐車料金を高めに、ビル街で働く人たちの多くが休みとなる日曜・祝日は、駐車料金を安価な設定としているのだそうです。

一方、新宿や渋谷、秋葉原など休日に人が行き交う街や、大規模なレジャー施設の近くにコインパーキングが立地していると、日曜・祝日の料金設定は高めです。

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また、コインパーキングの近隣で花火大会など、観衆が集まる大型イベントが開催されても、運営会社側の判断で特別料金へ変更することもあるようです。

コインパーキングを全国にチェーン展開している某企業の関係者は、「周辺で花火大会やお祭りなどのイベントが行われる際は、近隣に設置させていただいているコインパーキングの価格設定を、イベントの開催時間や日にちに合わせて変更させていただくこともある」とのことでした。

常に「需要と供給」を見据えて、運営会社によりコインパーキングの駐車料金は設定されていますので、安い駐車場を探す際は周辺環境にも注目するとよいでしょう。

スマートフォンアプリでもそれぞれのコインパーキングが設定している駐車料金をチェックできますから、お出かけの前に確認しておくと安心です。

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