東京都に属する伊豆大島(東京都大島町)は伊豆七島の中で最も大きく、最も本州に近い人口約7,000人の島です。大島の東側の原生林の中にある「海のふるさと村キャンプ場(海ふる)」に8月初旬、息子夫婦と孫娘2人、それに仕事関係のキャンプ好き仲間5人が加わり2グループ、総勢10人で離島キャンプを楽しんできました。

海ふるは東京都が1986(昭和61)年にオープンした都営キャンプ場で、大島町が管理・運営しています。周りに集落もない原生林を切り開いて整備した自然を満喫できる広々としたキャンプ場で誰でも利用できます。 

施設は充実していて、6人泊まれる管理棟があるセントラルロッジ8部屋、備え付けの6人用デッキテント10張、フリーテントサイト(約20張分)があり、貸しテントもあって、空いていれば好きな宿泊形態を選ぶことができます。

28年間“ほぼ毎年”訪れてきた「海ふる」




筆者が小学1年と幼稚園の2人の息子を連れて初めて訪れたのは28年前で、当時はテントを担いでいきフリーテントサイトを利用しました。

その後もほぼ毎年、友人やその子供たちも加わり多いときは20人以上の大所帯でこのキャンプ場に来ています。歳を重ねるにしたがい持ち込みテントからデッキテント、ロッジと楽なキャンプを求めるようになりましたが、自炊と海遊びは変わりません。

「ほぼ毎年」と書いたのは、最初のころは八丈島や神津島、式根島のキャンプ場、海ふるの予約が取れない年は民宿にも泊まったことがあるからです。しかし、海ふるは施設がきれいに整備され、急勾配の山やプライベートビーチのような海、キャンプ場内はサルやリスが出没する木々に囲まれ、雄大な景観を居ながらにして楽しむことができるし、開業以来36年間、料金が据え置かれていて廉価に利用できるのも大きな魅力です。

そんなわけでいつのまにかホームグラウンドのように利用していますが、毎年5月の連休に来ていて「わが家の別荘のつもり」と言っていた老夫婦もいました。

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新型コロナの影響は「海ふる」にも




新型コロナ感染拡大の影響で昨夏は海ふるも営業を停止。今年はコロナ対策による三密回避のための利用制限を行いながら営業しました。

8月初旬、10人を2グループに分けて宿泊するなど変則的なキャンプながら例年より利用客も少なく静かな海ふるを楽しめました。8月までの海ふるのコロナ対策は、1日当たりの利用人数を絞り、セントラルロッジは8部屋のうち2部屋しか使用できず1部屋の人数も3人まで、デッキテントは4張、フリーサイトも4区画に制限して貸し出していました。

私たちはセントラルロッジ2部屋に6人、デッキテント1張に4人という分散宿泊にして、私は久しぶりにデッキテントに泊まりました。

デッキテントは、頑丈な木製デッキの上に、スチールパイプで骨組みを作り、それにかぶせた分厚い布製で台風が来ても吹き飛ばされない安心感があります。テント内はインナーはメッシュ窓の面積も広くて通気性も良く、大人6人が十分寝られる広さで、4人だと荷物スペースも十分確保できました。

食事は、東京から送った冷凍肉や調味料などと島内で購入した野菜や魚などの食材を使い自炊。今回の参加者は老若男女、年齢層も下は4歳から上は66歳まで幅広いため、食事メニューは簡単にできて食べやすいもの中心にしました。

大島キャンプの“名物”特製パエリアとシェフ(2年前)

パエリアパンを背負ってくる人が作ってくれる特製パエリアは皆のお気に入りだけど、今年は不参加で残念。

施設内に食堂はありますが、現在は人手不足とコロナ対策で営業していません。セントラルロッジには飲料の自動販売機はありますが、食材は売っていないので、持参するか、事前に発送しておくか、あるいは同じ泉津という地区にある武田商店に予約しておけば配達してくれます。

ただ、武田商店もいまは人手不足で配達できないこともあるとのことで、事前確認する必要があります。