■地下の創作部屋に籠もって流木や古材でつくるアート

田仲徹也さん/熊本県


築15年のログハウスの地下室を改造。除湿装置を施し、壁一面に流木を取り付けた。

鹿の頭骨にヤシガニの標本、まるで何かの冒険譚に出てきそうなアイテムや、国民的人気アニメのフィギュアなど、少年の頃を思い出し、思わずワクワクしてしまうようなアイテムが並ぶ地下室。

ログの端材で自作したというテーブルを前に、彫刻刀を自在に操る田仲さんは、「誰よりも人生を楽しんでると、心から言えます」と話すだけあって、海釣りに渓流釣り、アウトドアに陶芸と、多彩な趣味を持つ。



機能的に配置された工作道具たち。



自作のナイフ。自動車の板バネを切り抜いて鍛造し、研ぎ上げた鹿の角を柄にする。


20代の頃から集めたアニメキャラクターのフィギュア。

道具や制作物が年々増え、以前2階にあった趣味部屋には収まりきらなくなった。

そこで15年間物置として使っていた自宅の地下室を趣味空間へと改装、換気機能を新たに取り付けてストーブを据え、壁には古材と流木をあしらい、自然で温かみのある空間を造り上げた。

8年間かけて集めたヴィンテージランタン、30年来の釣果、そして、一番存在感を放つのは「流木」だ。


ネットオークションで購入し修理、アレンジしたランタン。コールマンにペトロマックスなど。キャンプブーム以前からコレクションしているヴィンテージランタン。最古の品は1949年製のもの。

渓流で、そして海釣りスポットである地元・熊本県天草の海岸で拾い上げた木々をパズルのように組み上げることで壁材となり、また木彫りの素材となる。太陽の光と波によって磨かれた木肌は、美しい斑模様を描く。

普段仕事から帰ると、ほとんどの時間をこの地下室の趣味部屋で過ごすという田仲さん。

「独創的な部屋を造りたかったんです。この部屋にいると、自然と創作意欲も湧いてきます」と話す。

まるでご自身が楽しんでいる人生そのもののように、田仲さんの部屋は生命力にあふれている。


自作のランタンケース。



釣果の魚拓。魚に濡らした紙を被せて上から色付けする技法によって、カラフルな仕上がりに。

自作の薪ストーブに火を入れ、自作焼酎サーバーで一杯。飲み方はロックが最高!

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■PICK UP

流木の色の違いを生かして組んだ魚模型は、立体感が見事! モデルのロウニンアジは、田仲さんが一度は釣りたいと憧れる魚だ。

【ROOM DATA】
広さ/24㎡
使用年数/3年
趣味/工作、釣り
Instagram ID/tetsu.t217

文/角田陽一

あの人の書斎へ。音に埋もれる最高の秘密基地、ピーター・バラカンさんの音楽の源泉

「もうこれ実験室じゃん!」な趣味の部屋とは? 珈琲マニアここに極まれり。

これ全部でいくらする? コレクターの鑑“RED WING”専用の部屋を作った人