オイル漏れの修理方法と修理費用

©NUTTANART/stock.adobe.com

ほとんどの修理はガスケットやシールの交換

故障でない限り穴が開くということはないので、オイル漏れのほとんどはガスケットやシールの交換になります。

修理費用は部品代と工賃が発生しますが、ガスケットやシールの部品代はとても安いです。単体で数百円程度、もしくは1,000円から2,000円ほどであることがほとんどでしょう。

それよりも、漏れている箇所を分解し、ガスケットやシールを交換する作業の方が大変です。

工賃は車種や工場によってまちまち

工賃に関しては車種やどこでお願いするのかによって工賃が大きく変わるので、目安の金額をお伝え出来ません。

例えば、よくオイル漏れを起こすタペットカバーのガスケット一つにしても、周りの装置をほとんど外さず作業できる車種もあれば、周りの装置を外さないとタペットカバーへアクセスできない車種もあります。

このように車によって作業工数も違いますし、難易度も変わります。

また、オイルが漏れた箇所だけの作業の場合もありますが、ついでに劣化した他のオイルシールやガスケットを一緒に交換しておくなんてこともよくある話です。そのため、ここで目安金額を伝えても全く参考にならないですし、相場の工賃もありません。

事前に知りたいのであれば、整備工場へ作業をお願いする車を持ち込み見積もりを出してもらいましょう。

【整備士から一言】有効な対処方法はガスケットの交換

エンジンオイルの漏れの原因の多くは、ガスケットなどの劣化です。特にオイルパンやタペットカバーなどに取り付けられている液状ガスケットが劣化し、オイル漏れの原因になっていることが多くあります。有効な対処方法はガスケットの交換です。

なかにはオイル粘度を高くして漏れないようにいするという方もいますが、その方法はあくまで応急処置にすぎません。ガスケットなど漏れている原因を改善しないといつまでもオイル漏れは発生し、放置すればするだけ状況は悪化します。

オイル漏れはオイル管理が悪く、あまりエンジンオイルの交換をしない車によく見られます。オイル漏れを防ぐ方法は、正しいタイミングでのエンジンオイル交換といえるでしょう。

オイル交換のやり方と手順|自分で行うメリットやお店で交換するには?

(広告の後にも続きます)

どの程度のオイル漏れなら車検に通る?

©xiaosan/stock.adobe.com

オイル漏れが発生していれば車検には通りません。また、「1分間に何㏄減っている程度ならOK」というような細かな決まりもありません。

検査員が車の下回りやエンジンルームを見て「オイル漏れをしている」と判断されれば、車検に合格できません。

また、漏れとにじみでは漏れるオイル量が違いますが、例えオイルにじみであってもひどければ車検に通らないこともあります。

自分で確認するときはどこに注意すればいい?

自分自身で車の下回りを確認したとき、「オイルが付いて汚いな」と感じるのであれば、車検には通らないと考えましょう。

ただし、検査員はあくまでも現状でオイルが漏れているかどうかを見ているだけにすぎず、どの部分から漏れているのかを確認するわけではありません。

そのため、オイル漏れを修理していた場合でも、漏れたオイルを拭き取りきれいな状態にしておかないと、漏れていると判断されることがあります。

このようにオイル漏れの定義はあいまいな部分が多く、検査員によって感じ方が違うため、「前回の車検では合格したのに、今年は落とされた」なんてことも起こりえます。

大事なことは、車を誰が見てもオイル漏れはないと断言できる状態にしておくことです。

車のエンジンの仕組み|ギア・クラッチの動きやクランクなど徹底解説