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少ない材料で手軽に! 瞬間冷却パックを作ってみた

防災ニッポン

③ 尿素が入った袋に水袋を入れて、空気を抜きチャックを閉めます。空気を抜かないと袋が破れる場合があります。

④ チャックの部分を折り返し、テープで固定します。

⑤ 完成

【作製時の注意点】
・パックの中身は、決して口に入れないでください。
・皮膚や口に付着した場合は、速やかに水で十分に洗い流しましょう。
・もし目に入った場合は15分以上水で洗い流し、念のため医師に相談してください。
・瞬間冷却パックは、直射日光を避けて涼しい場所に保管してください。

しっかりと冷却効果あり!

今回作製した瞬間冷却パックは、どれくらいの冷却効果があるのか、実際に使って検証してみました。

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条件:瞬間冷却パックを使用前の水の温度は24.6℃、室温は約25℃

① 瞬間冷却パックを叩いて中にある水袋を破ります。

② 冷却開始後、瞬間冷却パックの表面温度を5分ごとに計測しました。

【結果】
4歳の子どもでも、パックを叩いて水袋を破ることができました。パックの表面温度は急速に8.2℃まで下がり、体に当てると冷たい感覚がしっかりとあります。冷たいと感じていた時間は約15~20分間。使用環境により効果に差が生じる可能性はあるものの、十分な冷却持続時間だと感じました。

瞬間冷却パックが役立つ場面

瞬間冷却パックは、さまざまな状況で役立ちます。

①熱中症の予防・応急処置

熱中症の予防や応急処置には首や脇の下、足の付け根などを冷やすことが効果的です。
厚生労働省「熱中症予防のために

②急性のケガの応急処置

打撲、捻挫、肉離れなどの急性のケガに有効です。ケガをした直後に冷やすことで、患部の痛みや熱を和らげることができます。
NHK「冷やす?温める?最新ケア 打撲・捻挫・肉離れの対処法

冷却効果が切れた後の「瞬間冷却パック」の活用方法

「瞬間冷却パック」の中に入っている尿素水は、冷却効果が切れても再利用ができます。尿素水の活用方法を紹介します。

① 薄めて肥料として活用する
ご自宅の花や観葉植物、家庭菜園の苗などに、肥料として使用することができます。使用後の尿素水を50倍〜100倍に薄めて使いましょう。

② 「尿素の結晶」を作る実験ができる

使用後の尿素水を蒸発させるように置いておくと「尿素の結晶」ができます。針状の結晶ができ始め、結晶が増えると雪のようになっていきます。湿気や温度が高いと結晶はできにくいので、夏はエアコンの下など風が当たる場所に置いてみましょう。自由研究の課題に取り上げるのも良いでしょう。

③ 水を蒸発させると再利用できる
尿素水は水分を蒸発させれば、また固形の尿素になり繰り返し使用できます。実際に「尿素の結晶」を水に溶かしてみると、温度が23.3℃から10.5℃まで下がり、再び吸熱反応が起こりました。アンモニアガスが発生する恐れがあるので、加熱をして蒸発させることは避けましょう。

作り方を知っておくと、万が一の時に便利

「瞬間冷却パック」は、とても簡単に作ることができました。また子どもでも扱いやすく、しっかりと冷却効果を感じられます。常温保管ができて、冷蔵庫が使えない場面でも使えるので、災害時に限らずアウトドアやレジャーなどでも活躍しそうです。

冷却効果が切れても尿素水として再利用できるという点も嬉しいポイントです。尿素はホームセンターや薬局で購入ができ、誰でも手軽に作ることができるので、ぜひ一度試してみてください。

<執筆者プロフィル>
Hitomi
主婦・フリーランスライター
証券会社の営業や派遣社員を経験し、現在は1児のママとして、企業の広報誌の執筆やweb記事・販促物制作などを手掛ける。日商簿記2級保有。犬好き、食べることが好き。

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