自分の野望のために幼い命を……

 2022年にTOKYO MXなどでアニメ2期が放送された『メイドインアビス 烈日の黄金郷』(原作:つくしあきひと/竹書房バンブーコミックス)に登場する「ボンドルド」も、まれに見る胸糞キャラとして知られています。

 本作は「アビス」という底の知れない巨大な縦穴を、下へ下へと探検していく「探窟家(冒険家)」たちを描く物語です。アビス内は深く降りていくほど、地上へ戻ろうとしたときに吐き気や幻覚、幻聴などの症状が発生する「上昇負荷」があるため命懸けです。

 そうしたなか、探窟家の最高位である「白笛」の称号が与えられているボンドルドは、上昇負荷を肩代わりしてくれるというカートリッジを作成しました。ただその中身は、生きた人間を分解して脳や脊髄の一部などを詰めたものだったのです。素材として犠牲になったのは子どもが多く、彼が自分の娘のように育てた「プルシュカ」もカートリッジに利用されました。

 幼い命が奪われ、分解された体が箱型のケースに詰められているのは、想像すらしたくないほど胸糞の悪いシロモノです。ボンドルドに悪意はなく、アビスの踏破に手段を選ばないだけ、というところが余計に輪をかけたようで、視聴者から「非道すぎて泣いた」「ボンドルドはスーパー外道」などといった非難の声が浴びせられています。

 残忍なキャラには「人の血が通っているのか」と思えるほどに胸糞悪くなりますが、彼らが成敗される場面はスカッとするでしょう。ボンドルドの最期はまだ描かれておらず、どのような報いを受けるのか、『メイドインアビス』の今後に注目です。