槇村香が表紙の『シティーハンター』第2巻(徳間書店)

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続編でヒロイン死亡スタートの衝撃

 自己犠牲を伴う英雄的な最期や、誰かの成長を促すきっかけとなる死など、多くの物語においてキャラの死は重要な要素です。しかしなかには、物語に必要とはいえ、読者から納得がいかないともいわれる死を遂げたキャラもいました。

槇村香『シティーハンター』

「週刊少年ジャンプ」で連載されていたマンガ『シティーハンター』は、コミカルさとハードボイルドな展開のギャップが魅力的で、アニメの効果もあって大きな人気を得ました。2023年9月にも『劇場版シティーハンター 天使の涙(エンジェルダスト)』が上映されるなど、現在でも根強い人気を誇っています。

 しかし、2001年に「週刊コミックバンチ」で連載が開始された続編『エンジェル・ハート』は、ヒロイン・槇村香がすでに死亡しているという衝撃展開でスタートしたのです。車に轢かれそうになった幼児を庇った香は脳死状態になり、同作の主人公となる香瑩(シャンイン)にその心臓が移植されます。

 香の心臓を持つことで香瑩に香の意識が宿り、リョウと巡り合うことになるのですが、前作のヒロインが、いつ間にか死んでいると言う展開は衝撃的で、当時は大きな波紋を呼びました。『エンジェル・ハート』も名作ですが、そもそもの物語の設定に納得いかない『シティーハンター』のファンは多かったようです。

餃子(チャオズ)『ドラゴンボール』

 人気バトルマンガ『ドラゴンボール』では、ドラゴンボールで復活可能な世界観のため、多くのキャラが一度は死んでいます。そのなかでも餃子(チャオズ)は、クリリンと並んで3回と最多死亡回数を記録しているメインキャラです。そのなかでも特に悲惨な死は、ベジータたちが地球に襲来した際のナッパ戦でした。

 サイバイマンの自爆で死亡したヤムチャを除く、ピッコロ、天津飯、クリリン、孫悟飯とともに、チャオズはナッパに挑みます、。しかし、圧倒的な戦闘力を誇るナッパに兄弟子の天津飯が追い詰められると、餃子は「さよなら天さん…どうか死なないで…」と悲痛な言葉を残して、ナッパを道連れにするべく自爆しました。

 しかし、餃子の自爆攻撃を受けたナッパは、「びっくりした」だけでほとんど無傷だったのです。ナッパの恐ろしさを強調するためとはいえ、直前の戦いで、サイバイマンがヤムチャを道連れにしていたこともあって、同じく自爆した餃子の扱いのひどさに、同乗した読者も多いのではないでしょうか。

バーナード・ワイズマン『機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争』

 アニメ「ガンダム」シリーズの多くは、戦争を題材にしていることもあり、理不尽な死が多く描かれています。そのなかでも、1989年に発売されたOVA『機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争』の主人公バーナード・ワイズマン(通称:バーニィ)の辛すぎる最期は、記憶に残っている方も多いのではないでしょうか。

 ジオン軍のパイロットだったバーニィは、情報収集のために中立のサイド6内のスペースコロニーに潜入したもののモビルスーツが壊れてしまい、修理の間に現地の少年・アルと友情を育んでいきました。そしてバーニィは、友軍がサイド6への核攻撃を計画していることを知ると、計画を中止させるため、攻撃目標であるガンダムNT-1に単身で挑んだのです。

 バーニィはザクII改を操り、ガンダムNT-1を戦闘不能にまで追い込みましたが、同時に機関部を貫かれたザクII改は大爆発を起こし、バーニィは戦死しました。

 死んだとはいえ、バーニィは命懸けでサイド6を救った英雄になれたかと思いきや、実は彼が戦いを始める前に核攻撃は中止されていたのです。また、ガンダムNT-1を操縦していたパイロットが、互いに惹かれ合っていたクリスだったことも悲劇に拍車をかけています。

ニーナ・タッカー『鋼の錬金術師』

『鋼の錬金術師』の主人公であるエルリック兄弟は、生体錬成の研究をしているショウ・タッカーの家を訪れ、そこで彼のひとり娘のニーナ・タッカーと出会います。幼いニーナは、研究に忙しい父に構ってもらえない寂しさを、ペットの大型犬・アレキサンダーと一緒にいることで紛らわしていました。

 その後、エルリック兄弟がふたたびショウ・タッカーの家を訪れると、ショウ・タッカーから人の言葉を話せるキメラを錬成したと伝えられます。しかし、実際に言葉を話すキメラを見たエルリック兄弟は、それがニーナと犬のアレキサンダーを錬成したキメラだと気付いたのです。

 キメラを元に戻せないエルリック兄弟は、自身の無力さに絶望しながら帰路につき、その後、スカーの手で、元ニーナだったキメラは父親とともに殺されてしまいます。初登場から間もなく悲惨な姿となり、さらに母もかつて父によってキメラにされていたニーナには全く救いがなく、やるせなさが強く残る結末でした。