フランス人の夫との違いについて描いたマンガのカット(Carlyさん提供)

【マンガ】肩が凝らない代わりに意外なことができないことも明らかに……人種だけじゃなく人による? 本編を読む

アジア人と白人の骨格の違いについて調べてみたら

 フランス人の夫「ジャンさん」との違いについて描いたふたつのマンガが、Instagramで合計5500以上の「いいね」を集め話題となっています。肩凝りに悩む日本人の妻と、「肩凝りって何?」と言うフランス人の夫。アジア人と白人の骨格について改めて調べてみたら……という内容で、「知りませんでした」「びっくり」「人種によって違うんですね」などの声が上がっています。

 このマンガを描いたのは、Carly(ペンネーム)さんです。Instagramブログでエッセイマンガを発表し、2021年8月に『HSP妻の私とおおらかフランス人夫の日常』(KADOKAWA)を出版しました。作者のCarlyさんに、お話を聞きました。

ーーマンガを描き始めたのは、いつごろからでしょうか?

 物心ついた頃から、棒人間の絵で4コママンガを描いていました。日常の面白かったことや不思議だったことをまとめていて、大人たちに「面白い」と言ってもらえるのが本当にうれしかったのを覚えています。

 高校以降はめっきり描いていなかったのですが、結婚して、ストレスで会社を辞めてしまったときに、夫に「好きなことをしてみなよ」と言われて。描きたいことはたくさんあったし、誰かに「面白い」と思ってもらえたらうれしいし、夫の転勤でどこに行ってもマンガならどこでも続けられる!と思い、また描き始めました。

ーー今回のマンガを描いたきっかけを教えて下さい。

 人種によって骨格の特徴があることはよく知られていると思うのですが、肩凝りやしゃがめないことについては、「あまり知られていない違いなのでは?」と思ったのがきっかけです。

ーー実際に触ってみても、ジャンさんは本当に肩が凝っていないのですか?

 触ったことがなかったので、さっき触ってみました(笑)。「驚くほど柔らかい!」というわけでもなく、至って普通でした。いただいたコメントにあったのですが、そもそもフランスには「肩が凝る」という概念がないそうなんです。なので本人が気づいていないだけで、本当は肩が凝っている……という人もいるのかもしれませんね。

ーー肩凝りしないジャンさんに、肩凝りのつらさを理解してもらえていますか?

「何それ?」と、理解してもらえないんです……。「肩が硬くなって、イタ重たい感じだよ」と説明しても「へ~何だかよく分からないけど、大変なんだね」という程度の反応です。

ーーしゃがめないジャンさんは、どのようにモノを拾うのでしょうか?

 しゃがめないせいで苦労しているシーンを今まで見たことはないのですが、モノを拾うときは中腰になって手を伸ばすので、あまり問題なさそうです。ただ「和式トイレはできないと思う」と言っていたので、緊急でトイレに行きたいけど、和式だけしかない状況になったらどうするんだろう……と思っています。

ーーほかにも、人種によって筋肉や体の構造が違うな、と感じたエピソードはありますか?

 フランスに行ったときに、お義母さんの自転車を借りたんです。お義母さんは身長160cmで私と同じなのですが、お義母さんの自転車に乗ると足が地面にまったく着かなかったんです。私はアジア人のなかでも特に足が短い方なのですが、腰の位置が全然違うなあと感じました。とはいえ、しゃがめる・しゃがめないの話も、足の長さの話も、人種によってある程度の傾向はあれど、結局は人によるのだと思いますけど……。



『HSP妻の私とおおらかフランス人夫の日常』(KADOKAWA)

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西洋人はしゃがめない人も多い?

ーー作品について、どのような意見が寄せられていますか?

 肩凝りの話では、「ヨーロッパのマッサージ店に行くと、たしかにアジア人ばかりだった」というコメントや、「日本人でも水泳を始めたら肩が凝らなくなりました」というコメントをもらいました。やはり筋肉の大きさが関係あるのかもしれませんね。

 しゃがめない人の話では、「周りにいる西洋人はしゃがめない人が多いです」というコメントや、「日本人でも、最近の若い子には、しゃがめない子が多い」というコメントもありました。今後日本でも、しゃがめない人が大多数になっていくのかもしれません。

ーー現在取り組んでいる創作活動について教えて下さい。

 ブログ「カーリーの日記」で、不妊治療についてのシリーズを描いています。今や「カップルの3組に1組が不妊を心配したことがある」という調査があるくらい、不妊は身近なことですが、リアルでは友達との間でも話題にする機会が少ないかなと思います。今回のシリーズが、不妊治療をしている人たちへ、何かの参考になればうれしいです。今後、海外と日本の治療の違いも描いていけたらと思っているので、ぜひのぞきに来て下さい。