『ウルトラマンジード』主演に抜擢され、史上最年少ウルトラマンとなった俳優・濱田龍臣。画像は『ウルトラマンジード』ポスタービジュアル (C)円谷プロ  (C)ウルトラマンジード製作委員会・テレビ東京

【動画】特撮ファンからヒーローそのものになった、熱すぎる俳優たちの主演作品

「ヒーローになりたい」を本当に叶えてしまった

 特撮好きを公言している芸能人はたくさんいますが、歴代特撮作品の主演俳優のなかで、もともとその特撮シリーズの大ファンだった人はいるのでしょうか。

 当然ながら「特撮」というジャンルが確立される前の時代に育った特撮俳優陣の多くは、子供時代に特撮に触れる機会すらありませんでした。では特撮が広く認知された平成以降の俳優はどうでしょう。ウルトラマン、スーパー戦隊、仮面ライダーに憧れ続けて夢を叶えた俳優さんはいるのでしょうか?

ウルトラマンに憧れてウルトラマンになった俳優

 昭和時代の特撮主役俳優のなかでも、『ウルトラマンタロウ』の主人公・東光太郎を演じた篠田三郎さんは『月光仮面』といった「ウルトラ」シリーズ以前のヒーローには強い憧れがあったようです。

 一方、平成では、人気子役からウルトラ作品の主役となった濱田龍臣さんが挙げられます。大河ドラマ『龍馬伝』などの子役で一躍有名になった濱田さんは、歳を重ねるにつれ立派な特撮オタクへと成長していました。一番好きなウルトラマンには「ウルトラマンジャスティス」を挙げるなど、そのガチすぎるウルトラ愛はもはや芸能界トップクラス。

 そんな濱田さんは2017年放送の『ウルトラマンジード』の主人公・朝倉リクに抜擢され、史上最年少にしてウルトラマンドリームを叶えたのです。

「仮面ライダー愛」を胸に、夢を実現した俳優は?

 有名俳優を多数輩出している平成仮面ライダーシリーズですが、それらの主演俳優陣は、もともと特撮と深い関わりがなかった人が多いようです。

 初代平成ライダー『仮面ライダークウガ』で主演を務めたオダギリジョーさんがさほど特撮好きではなかったことは有名ですが、実は2作目の『仮面ライダーアギト』の主演・賀集利樹さんも「仮面ライダーは外見のイメージを知っているぐらい」というレベルでしたし、同作で氷川誠役(仮面ライダーG3)を演じた要潤さんも「ガッツリと見たことがなかった」とインタビューで回答しています。

 さらに3作目『仮面ライダー龍騎』の主役・須賀貴匡さん、そして4作目『仮面ライダー555』の主役・半田健人さんも、それぞれインタビューで特撮にさほど触れずに育ってきたことを明言していました。

 一方、『仮面ライダーW』の主人公・左翔太郎役を演じた桐山漣さんは、幼少期から「仮面ライダー」に憧れて夢を叶えた生粋の「ライダー俳優」といえるでしょう。桐山さんは「仮面ライダー」シリーズのなかでも特に『仮面ライダーBLACK』の大ファンであり、自身の役者としてのルーツであると公言しています。

 そのため『仮面ライダーW』の主役に抜擢されたときは、交差点で人目をはばからずに泣いたそうです。まぎれもない「ライダー愛」を持つ熱い男です。

スーパー戦隊の夢を叶えた俳優は結構多め?

 仮面ライダー、ウルトラマンと比べ、複数のメンバーからなるスーパー戦隊では、チャンスの幅が広がるからか、出演の夢を叶えた俳優さんが少なくありません。

 例えば『魔進戦隊キラメイジャー』でキラメイブルーを演じた水石亜飛夢さんの特撮好きは有名で、好きな作品を聞かれて『未来戦隊タイムレンジャー』『百獣戦隊ガオレンジャー』『仮面ライダークウガ』『仮面ライダーアギト』『仮面ライダー龍騎』と、淀みなく列挙するほど。キラメイブルー抜擢の喜びもひとしおだったといいます。

 また元「モーニング娘。」のメンバーにして『快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー』でルパンイエロー役を演じた工藤遥さんも、スーパー戦隊シリーズの大ファン。とりわけ『特捜戦隊デカレンジャー』には思い入れが強く、「モーニング娘。」在籍中も「スーパー戦隊がやりたい」と先輩に相談するほどでした。スーパー戦隊に憧れるのは、男の子だけではないのです。

 特撮に慣れ親しんだ子供なら一度は「ヒーローになりたい」という夢を抱くもの。大人になって、本当にその夢を叶えた人たちもいるのです。それは、特撮作品の魅力が次の世代へと大切に受け継がれ、子供たちに夢を与え続けてきた証拠と言うこともできるでしょう。