住みたい街ランキングの上位常連で、マンガや映像作品の舞台としてもよく登場する吉祥寺。多くの人を惹きつける魅力は、中央線ならではのカルチャーと井の頭公園(井の頭恩賜公園)の自然が調和した心地よさのほか、多彩なグルメも見逃せません。そんな、食べ歩きも楽しい吉祥寺の名店を、北口、南口(公園口)、井の頭公園周辺の3エリアからご紹介。各店を網羅したマップを参考に、おいしい街歩きにご活用ください!
※営業時間や提供内容が変更となっている可能性がございます。
※価格は税込み表記です。
※“歩きながら食べる行為”はお控えいただき、指定の場所で食べる、ごみ箱に捨てるなどルールを守ってお楽しみください。
INDEX
吉祥寺の食べ歩きグルメマップ
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有名な商店街でにぎわう北口エリア
吉祥寺サンロード商店街、吉祥寺ダイヤ街、ハーモニカ横丁(ハモニカ横丁)、ペニーレーン、中道通りなど、それぞれ個性的な商店街が広がる北口エリア。行列で知られる「吉祥寺 さとう」や、その2軒隣にある練り物の老舗「塚田水産」など、長く愛される有名店をピックアップしました。
【メンチカツ】1日3,000個売れる吉祥寺の名物肉惣菜店「吉祥寺さとう」
この街屈指の有名な行列店が、吉祥寺ダイヤ街の「吉祥寺 さとう」。サトウ食品が1948(昭和23)年に東京都北区赤羽で精肉店として創業し、1974(昭和49)年に二代目社長が今の場所に開業したのがはじまりです。
名物は、1日に3,000個も売れる「元祖丸メンチカツ」(300円)。開業時は一般的な小判型でしたが、当時から連日飛ぶように売れており、成形する時間を短縮するために丸い形で揚げることに。当初は中まで火が通りにくく失敗が続いたものの、改良を重ねるうちに理想のメンチカツが完成。旨みと肉汁を丸い形に凝縮し、食べごたえも満点の自信作が誕生したのです。
肉は甘み豊かな国産牛のみを使い、契約農家から届く玉ネギをシャキッと大粒のみじん切りにしてブレンド。その種を粗い生パン粉で包み、こだわりの自社製ラードで揚げることでザクザクの食感と香り高い風味に仕上げたその味は、濃厚でジューシーながらも重くなく、ペロリと完食できるおいしさです。
いつ行っても長蛇の列ですが、揚げたてをたくさんストックしている午前中のほうが回転も早くて狙い目。また、土・日曜と祝日は地元の人気ベーカリーカフェ「リベルテ・パティスリー・ブーランジェリー」のバンズを使った「さとう×LIBERTÉコラボ元祖丸メンチカツバーガー」を650円で販売しています。加えて、「元祖丸メンチカツ」は5個以上で1個280円になる特典もポイント。まとめ買いしてシェアやおすそ分けをするのが、同店のおトクな活用法です。
吉祥寺 さとう
【練り物フライ】独創的な海鮮カツが絶品の「塚田水産」
吉祥寺はもちろん、2024年には「麻布台ヒルズ」に出店するなど、東京を代表する練り物の有名店が1945(昭和20)年創業の「塚田水産」です。場所は吉祥寺ダイヤ街、“幻の羊羹”で名高い「小ざさ」の隣にあり、さらにその先の「吉祥寺 さとう」同様に「塚田水産」も連日お客さんでにぎわっています。
さつま揚げとおでん種は、これまで農林水産大臣賞を2回受賞しているお墨付きのおいしさ。店頭には定番の練り物だけで約40品が並び、1個65円~。季節の練り物や、その他のおでん種を含めるとさらに商品数は多く、年末の繁忙期には累計1万個売れる日もあるとか。そんな老舗の三代目店主が、2014年に新開発したのが「吉祥寺揚げ」(240円~)です。
こちらは、魚のすり身に海老やホタテなどを加え、パン粉をつけて揚げたオリジナルのカツレツ。さつま揚げともはんぺんフライとも違う独創的な惣菜で、できたてサクサクの衣ともちもちしたすり身、そこに具材の食感や旨みが加わり新感覚のおいしさに。その味と独自性から、武蔵野市土産のスーパープレミアム(※)に認定されています。
こちらは「吉祥寺揚げ えび」290円。プリプリとした具材の食感がたまりません
「吉祥寺揚げ」は定番4種に、季節の味1種が加わる全5つのラインナップ。すべてを味わうなら、次回1個がサービスとなる券が付いた「吉祥寺揚げ 食べ比べ5種セット」(1,380円)がおすすめです。また同店は19時から「立ち呑みおでん屋 つかだ」の営業となるので、お酒好きな人はぜひ夜の時間にも。
※武蔵野市観光機構が主催する、お土産ブランドの認定制度「むさしのプレミアム」の中でも殿堂入りの商品
塚田水産
【ソフトクリーム】自家製デリやスイーツをおトクにテイクアウト「カーニバル」
輸入フードや雑貨を扱うショップは数あれど、自家製のデリやスイーツを多彩かつリーズナブルに提供しているお店は希少でしょう。そんな、ある種奇跡ともいえる業態を実現しているのが1995年オープンの「カーニバル 吉祥寺店」です。場所は、百貨店が立ち並ぶ吉祥寺通り沿いのユニクロ裏。西一条通り(中道通りと昭和通りの間)にあります。
名物のデリは15種類がディスプレイされ、単品なら280円~。人気は4種類を自由に選べる「デリカ4」(650円)と、お弁当スタイルの「カニ弁」(680円)。エスニック系料理がラインナップした「スペシャルランチボックス」(650円)や「ブリトー」(420円~)も好評です。なお、同店の運営元は恵比寿や白金などで飲食店を展開しており、料理のクオリティも折り紙付き。
そしてスイーツも見逃せません。特におすすめなのは、自家製デザートを組み合わせたソフトクリームの、盛り放題トッピング付き。「ティラミス&ソフト」と「カボチャプリン&ソフト」(各430円)があり、トッピングは+100円で盛り放題に。
その種類も、おなじみのココアサンドクッキーにカラフルなチョコなどバラエティ豊か。このサービスは、外国の輸入菓子を豊富に取り扱う同店ならではといえるでしょう。
ほかに自家製ドーナツもあるなど、国内外のおいしいものが集まり、いつ来てもお祭りのようにワクワクできるお店。それが「カーニバル 吉祥寺店」なのです。
カーニバル 吉祥寺店
【レモンパイ】街の歴史と甘酸っぱい思い出を今に紡ぐ「檸檬雫」
吉祥寺はスイーツの名店もひしめき合っていますが、街を代表する銘菓のひとつが「レモンパイ」です。こちらは吉祥寺を文化の街、ジャズの街として盛り上げ“吉祥寺を創った伝説の男”ともいわれる野口伊織さんが手掛けたケーキハウス「レモンドロップ」の名物。
かつて、北口から徒歩1~2分の場所にあった「レモンドロップ 吉祥寺本店」
同店は1980(昭和55)年に開業し、惜しまれながら2023年に閉店しました。ただし一部のスイーツは「ファンキー」や「サムタイム」といった系列レストランで継続提供されるとともに、2021年に中道通りの「はなぶさ画廊」とコラボレーションする形でオープンした「檸檬雫(レモンドロップ)」でも、変わらない味を発信し続けています。
店内には「イチゴのトルテ」(750円)、「生シュークリーム」(550円)、「チーズケーキ」(600円)、「ショコラトルテ」(650円)などさまざまなケーキが並びますが、やはり必食は「レモンパイ」(640円)。
上から、レモンピール&ジュレ、メレンゲ&ホイップクリーム、クリームチーズ、ショコラスポンジ、パイ生地という繊細なレイヤー構造。味わいとしては甘酸っぱさ、ほろ苦さ、香ばしさが、食感としてはふわふわ、とろとろ、サクサクとしたテクスチャーが引き立て合い、絶妙なバランスのおいしさとなっています。
そしてもうひとつ見逃せないのが、「檸檬雫」限定発売の新商品「レモンサンド」(330円)。編み目生地がキュートな香ばしいクッキーに、バタークリームとレモンピールがサンドされ、香ばしく甘酸っぱいおいしさです。なお包装の紙袋には、かつて公園前にあった“パークビュー”の系列和食店「金の猿」のロゴがあしらわれ、吉祥寺ファンにはうれしい遊び心も。
ケーキはデリケートですが「レモンサンド」は比較的に賞味期限が長く、ワンハンドで食べられるので、気軽に食べるおやつにもぴったり。もちろん、吉祥寺土産としてもおすすめです。
檸檬雫(レモンドロップ) はなぶさ画廊店