今回は「令和4年度運転免許統計」と総務省統計局による2022年10月1日時点での都道府県別人口推計から運転免許保有率を調査してみました。
運転免許保有率1位はあの都道府県!
運転免許(「中型」「準中型」「普通」)は、日本国民全体のおよそ60%が保有しているとされています。
一方、運転免許保有率は都道府県によって差が見られますが、どのような違いがあるのでしょうか。
警察庁が発表した「令和4年度運転免許統計」によると、2022年10月時点での運転免許保有者は8184万549人であるといいます。
一般的に「クルマの免許」と言われる「中型」「準中型」「普通」に限ってみても、その数は7400万人あまりにおよび、日本国民全体のおよそ60%におよびます。
特に地方部ではクルマは生活必需品としての性格が強く、運転免許も必須とされることが多くありますが、その一方で、東京をはじめとする都市部では運転免許を持っていない人も少なくないようです。
今回は「令和4年度運転免許統計」と総務省統計局による2022年10月1日時点での都道府県別人口推計から調査してみました。
調査の結果、最も運転免許保有率の高かった都道府県は、群馬県(67.1%)です。
2位以降は富山県(66.8%)、山梨県(66.8%)、栃木県(66.5%)、長野県(66.3%)と続くなど、上位5位のなかに関東近郊の県が3県ランクインするという結果となりました。
群馬県はスバルの生産拠点があるなど、古くからクルマが生活に根ざしている地域として知られています。2位の富山県は、持ち家保有率が全国トップクラスであり、それにともない自家用車の保有も多いものと推測されます。
6位以降は、6位岐阜県(66.3%)、7位茨城県(65.5%)、8位徳島県(65.5%)、9位三重県(65.3%)、10位香川県(64.9%)と近畿や四国の県の姿も見られます。
ただ、1位の群馬県と10位の香川県の差はわずか2.2ポイントであり、運転免許保有率上位10位の県の差は小さいことがわかります。
(広告の後にも続きます)
え? 東京都じゃないの? 運転免許保有率ワースト1位は?
では、反対に運転免許保有率の低い都道府県はどのような顔ぶれとなっているのでしょうか。
日本で最も運転免許保有率が低いのは、意外にも東京都ではなく大阪府(53.9%)でした。
大阪府は公共交通機関が発達していることに加え、自転車による移動が多いことなどが影響していると考えられます。
運転免許保有率46位となったのは、東京都(54.8%)です。
その後は、45位京都府(55.7%)、44位北海道(56.7%)、43位神奈川県(57.3%)と続きます。
意外なのは、広大な土地を持つ北海道が全体の44位となっていることです。
これには、およそ500万の人口を持つ北海道ですが、その半数程度が公共交通機関の発達している札幌都市圏に居住していることが関係していそうです。
その後は、42位長崎県(57.8%)、41位青森県(58.7%)、40位兵庫県(58.7%)、39位沖縄県(59.0%)となっており、全国各地の県がランクインしています。
運転免許保有率上位の地域との差はそれほど大きくはありませんが、いわゆる大都市圏以外にも運転免許保有率が低い地域もあることがわかります。
※ ※ ※
一方、実際に自家用車を所有している割合を見ると、今回とはまた異なる結果が見られます。
自動車検査登録情報協会が発表した「自家用乗用車(登録車と軽自動車)の世帯当たり普及台数」によると、上位は福井県(1.708台)、富山県(1.652台)、山形県(1.642台)、群馬県(1.593台)、栃木県(1.572台)となり、下位には東京都(0.421台)、大阪府(0.627台)、神奈川県(0.684台)、京都府(0.807台)、兵庫県(0.896台)がランクインしています。
この結果を見ると、やはり大都市圏に住む人は、運転免許を保有していてもクルマは所有していないというケースが多いことがうかがえます。