クルマの便利な「スマートキー」 紛失したら想像以上に大変!? しばらく「走行不能」になる場合も! 再発行にかかる手順や費用とは

スイッチひとつでクルマの開錠・施錠が出来る便利な「スマートキー」ですが、普通のカギとは異なる仕組みのため、紛失した際の再発行にはひと手間かかるようです。一体どのような手続きが必要になるのでしょうか。

「スマートキー」は紛失したら大変!?

 クルマから離れていてもスイッチひとつでカギの開閉が可能で便利な「スマートキー」ですが、サイズもスマートであるゆえに紛失してしまうことがあります。
 
 その際はスペアキーを使うことになりますが、またスペアキーも無くしてしまうという事態に備えて、早めにスマートキーを再発行したいところ。
 
 しかし普通のカギとは大きく異なるスマートキーは、一体どのような手続きで再発行すれば良いのでしょうか

 自動車ディーラーの販売スタッフに「スマートキーを再発行する方法」について聞いたところ、以下のような回答がありました。

「スマートキーを無くしてしまった際は、まずそのクルマを製造した自動車メーカーのディーラーに連絡してください。

 その後、キーナンバーが確認できるものを持って店舗に行き、再発行の手続きを行いましょう。

 実はクルマのスマートキーは、「キーナンバー」という番号でしっかりと管理されており、例えば、「12345」というキーナンバーが割り振られたクルマは、同じく「12345」のキーナンバーに合わせて作られたスマートキーでしか解錠できません。

 そのため、再発行の際は必ずキーナンバーが必要になるのです。

 キーナンバーは、スペアキーに取り付けられたシルバーのプレート(キーナンバーが打刻されている小さな板)や、バーコードと数字が記載されたプラスチックのプレートなどで確認できます。

再発行する際にはこれらのキーナンバーが確認できるものを必ず持参する必要があります」(自動車ディーラーの販売スタッフ)

 では、もしもキーナンバーが分かるものが何も無い場合は再発行が出来ないのでしょうか。

 このような場合には、最終手段としてクルマの内部に打刻されている数字を調べることで、キーナンバーを確認することも可能だといいます。

 しかし、この方法はクルマのパーツを分解して打刻番号を調べる必要があるため、工数や時間もかかる大変な作業になってしまうということでした。

 万が一の紛失に備えて、キーナンバーが分かるプレート類などは紛失しないようしっかりと保管しておきましょう。

(広告の後にも続きます)

再発行されるには、どれくらいの日数が必要?

 ここまではスマートキーの再発行に向けた手続きを説明しましたが、では実際に再発行されるまでには一体どれくらいの日数や費用が必要になるのでしょうか。

 先述の自動車ディーラーの販売スタッフによると、「メーカーや業者によって再発行される期間が異なりますが、およそ3週間の時間はいただく必要があるでしょう」とのこと。

 このようにスマートキーはすぐに発行されるものではないため、もしもスペアキーが無い状態でスマートキーを紛失してしまうと、しばらくの間はそのクルマを運転することが不可能になります。

 そのような事態を避けるためにも、必ずスペアキーは確保しておいたほうが安心でしょう。

 また、スマートキーの再発行にかかる費用は約3万円から5万円ということです。

 ただし、これはキーナンバーが分かる場合の値段。クルマやカギを分解してキーシリンダーを確認するなどの作業が発生する場合には別途工賃が必要になることもあり、さらに車載コンピュータなどにも手を加える必要のある場合は10万円以上の費用がかかる場合も考えられるそうです。

※ ※ ※

 スマートキーの再発行には様々な手順や日数、費用がかかり、時間的にも金銭的にも大きな負担となることが分かりました。

 もちろん紛失しないことが最善ではありますが、万が一の事態に備えて必ずスペアキーを作成しておくことも大切です。

 そして同様にキーナンバープレートも無くさないよう、決めた場所に保管しておきましょう。