日本の夏は気温と湿度が高くなり、じめじめとした日々が続いて、外に出かけるのも億劫になりがちですよね。そんな時は涼しい場所に出かけて気分をリフレッシュしたいものです。
今回は天空の楽園ともいえる、標高1,900mにある高層湿原「栂池自然園(つがいけしぜんえん)」を紹介します。
涼しい湿原では、散策しながら北アルプスの雄大な絶景と高山植物の花々を楽しめるスポットがあちこちに点在していますよ。
是非参考にしていただき、涼景を楽しみにおでかけしてみてください。
栂池自然園の基本情報
栂池自然園の概要
栂池自然園(つがいけしぜんえん)は、
長野県北安曇郡小谷村にある標高1,900mの高層湿原を利用した自然公園です。
1970年に自然園としての整備が始まり、1987年に現在の自然園として完成しました。
以前は自然園まで路線バスが運行されていましたが、路線バスは廃止され、
栂池高原スキー場のゴンドラリフトと栂池ロープウェイを乗り継いで行く方法
のみとなっています。
栂池自然園の湿原は、
白馬乗鞍岳の火山活動により生まれました。
火山活動でできた平坦な部分の窪地に池ができ、そこで育った植物が泥炭化を繰り返して新たな植生が育ち、長い年月をかけて栂池の高層湿原は誕生しました。
園内には木道が整備されていて、1周すると約5.5kmと広大なエリア
になっています。
園内1周すると所要時間は約4時間ほど
になります。
園内は
ミズバショウをはじめとする様々な高山植物を観察
することができ、
周囲には白馬三山など北アルプスの迫力ある絶景
を楽しむことができます。
栂池自然園までのアクセス方法
車で行く場合
栂池自然園までは
長野市、松本市、新潟県糸魚川市と3つの方向からのアクセス
になります。
長野市方面からは上信越自動車道長野ICから白馬長野オリンピック道路経由国道148号線で約1時間20分。
松本市方面からは長野自動車道安曇野ICから北アルプスパノラマロード、国道148号線経由で約1時間30分。
新潟県糸魚川市方面からは北陸自動車道糸魚川ICから国道148号線経由で約1時間。
駐車場は栂池ゴンドラ乗車口近くにある栂池公園内中央駐車場を利用すると便利
です。
約400台収容
で
駐車料金は1日500円
になります。
電車で行く場合
電車で行く場合は最寄駅はJR大糸線白馬大池駅
になります。駅からはタクシーを利用して移動することになります。
その他に北陸新幹線長野駅から特急バスで行くこともできます。
利用料金
栂池自然園までは6人乗りの栂池ゴンドラ、71人乗りの栂池ロープウェイを乗り継いで到着します。
それぞれの所要時間は
栂池ゴンドラは片道20分
、
栂池ロープウェイは片道5分
です。
栂池ゴンドラ&栂池ロープウェイ+栂池自然園入園料のセット料金があります。
大人運賃(中学生以上)3,300円、学生運賃2,960円、小児運賃(小学生)1,870円になります。
その他幼児料金、障がい者料金があります。
開園期間
栂池自然園の
2023年の開園期間は6月10日から10月22日まで
となります。
営業時間はゴンドラ、ロープウェイの運行時間に合わせての営業となります。
時期によって異なりますが、
ゴンドラの上りスタートは7:00~8:00
、
下り最終は16:40~17:20
になります。
おすすめの時期
栂池自然園は営業期間中、季節によってさまざまな姿を見せてくれます。
6月は
ミズバショウの大群落
、そののち7月に入ると
シラネアオイ、チングルマ、ニッコウキスゲの大群落
を見ることができます。
7月から8月は
多種多様な高山植物が咲き乱れます
。
9月には
湿原の草紅葉
が始まり、一足早い秋の訪れを感じることができ、10月初旬には周辺一帯はナナカマドやダケカンバをはじめとする見事な
紅葉の景色
に変わっていきます。
目的によっておすすめは変わっていきますが、
一番のポイントは涼しさ
です。標高1,900mあるので、
気温が平地に比べて10度低くなり、湿度も低いので、真夏でもとても過ごしやすい気候
です。
夏の時期は多様な高山植物を眺めながら涼しい湿原散策を楽しむことができるのでおすすめ
です。
https://sizenen.otarimura.com/
https://www.nsd-hakuba.jp/green/tsugaike/panoramaway.html
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栂池自然園の見どころ
栂池自然園内には大きく分けて4つの湿原があります。散策ルートは、ロープウェイを降りてビジターセンターから近い順番に、
ミズバショウ湿原~風穴~ワタスゲ湿原~楠川~浮島湿原~展望湿原・モウセン池・銀命水
となります。
ミズバショウ湿原
名前の通り、
雪解けに合わせてミズバショウが咲き誇る湿原
です。
バリアフリーの木道で起伏もないルート
なので、お子様連れやご年配の方など体力に自信のない方も気軽にトレッキングが楽しめます。
湿原の中にはたくさんの高山植物が見られ、周囲には白馬の山並み、湿原の中にはイワナの生息する川が流れているので、ここだけでも十分白馬の自然を感じることができます。
風穴
ミズバショウ湿原からワタスゲ湿原に行く途中にある、岩の間にできた穴です。
真夏でも雪が残っていて、冷たい風が吹いている
ので、夏の暑い季節には涼感を味わえるのでおすすめの立ち寄りスポットです。
ワタスゲ湿原
背の低い亜高山帯の植生が広がる湿原
で、
見渡しの良い牧歌的な雰囲気を感じられるのが特徴
です。
7月下旬から8月上旬にかけて
ワタスゲやコバイケイソウ、ニッコウキスゲなどの高山植物
が咲き、彩られた湿原の中で散策を楽しむことができます。
楠川(くすがわ)
ワタスゲ湿原から浮島湿原の間を流れる川で、栂池自然園の中間地点にある休憩スポット
です。仮設のトイレも設置されています。トレッキングで訪れた多くの人はここの河原で腰掛けて休憩を取っていきます。
川のせせらぎを聞きながらゆっくり休憩することができるスポットです。
楠川から先は、アップダウンも大きくなり、山道を歩く場所も出てくるので、本格的なトレッキングの準備が必要になります。
浮島湿原
楠川からの坂道を登り切ったところにある湿原です。名前の通りに
湿原の中の池に小さな浮島がある湿原
です。
栂池湿原の特徴でもある場所で、ここで風景写真を撮る人も多いです。周囲には木道も整備されているので湿原を1周することができます。
夏にはニッコウキスゲやシナノキンバイ、秋にはナナカマド
の紅葉が広がります。
展望湿原
栂池自然園の中で最も奥にある湿原
です。
展望台からは北アルプス連峰と夏でも残雪に覆われている白馬大雪渓の迫力ある景色を見ることができます
。大雪渓を登る登山者を確認できるほど間近に見ることができます。
浮島湿原から展望湿原まではヤセ尾根と呼ばれる急な坂道などを登っていくので、展望湿原まで到着した時の達成感、爽快感は格別です。
モウセン池・銀命水
モウセン池は浮島湿原と展望湿原の間にある小さな池で、貴重なモウセンゴケが生息しています。
池のほとりにはベンチもあるので、小休憩にちょうど良いスポット
です。
モウセン池から少し下ったところには
北アルプスの冷たい沢の水でのどを潤せる銀命水
があります。
https://sizenen.otarimura.com/walking/