昔から使われてきたミノーには、頭部アゴ下からリップが突き出しています。
これが付いていないスリム系ルアーが、シンキングペンシル=シンペンです。
シーバスや青物・ヒラメなどを誘うのに適しているシンペンの、特徴や効果的な使い方についてご紹介しましょう。
シンペンとは
シンペンとは、シンキングペンシルの略称で、とても呼びやすいことからこちらのほうが広く使われるようになりました。
その名のごとく、キャストして放っておくと、その場で沈んでしまいます。
ただし、メタルジグのように一気にボトムまで沈むことはなく、ボディをほぼ水平姿勢にして揺れながらフォールしていくものが多いでしょう。
その姿は、弱ったイワシやイナッコが、チカラ尽きて動きを止めてしまった様子そのもの。
下から見上げているフィッシュイーターがいれば、襲わずにはいられないでしょう。
シンペンの動かし方は、フォールからのリトリーブが基本的。
ただ巻きリトリーブすると、テールを左右に揺らすようにアクションして、左右の水を効率よく押し続けます。
メリハリのあるウォブリングアクションではなく、ローリングアクションも織り交ぜながら、ナチュラルなスイミングを見せてくれます。
特徴的なのは、リップが付いていないことで、リトリーブによる浮上が早めだということ。
いくらシンキングに設定されていても、水面直下に到達するのに、さほど時間はかかりません。
この水面直下というレンジを意識しているフィッシュイーターは多いので、できるだけ長くレンジキープさせて泳がせてみましょう。
時折イレギュラーにダートアクションが発生しますし、トゥイッチやジャークを入れると、俊敏なスライドアクションも起こります。
それらを織り交ぜながら誘いをかけて、バイトにつなげるのが楽しいでしょう。
シンペンのサイズは、それぞれのフィッシュイーターが捕食対象にしているベイトフィッシュのサイズに合わせます。
シーバスなら、90mm前後のサイズにするといいかもしれません。
もっと小さなシンペンもリリースされていますが、小さいものはウエイトが軽くなります。
軽いと飛距離を伸ばしにくくなるので、その辺を考慮しながらベストマッチなサイズを選ぶようにしてください。
ちなみに、シーバス向けに作られたシンペンは、ほとんどのものが浮き上がりやすいセッティングになっている印象を受けます。
そのほうがリトリーブ+レンジキープしやすいからでしょう。
ヒラメやマゴチをターゲットにしたシンペンは、ウエイトが重めで浮き上がりにくいセッティングのものが多いでしょう。
そのほうが飛距離も伸びるので、広範囲を探れるメリットも持っていることになります。
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実際にシンペンでシーバスを狙ってみた!
シンペンで実際にシーバスを狙ってみました。
釣り場は河川の河口域で、広大なシャローフラットをロングキャストで探ります。
とはいえ、ボディウォーターの場所は深くなっていますから、上流に着水させて流れに乗せつつ、リトリーブを繰り返します。
水面直下をゆっくりと横方向に泳がせていると、無防備なベイトフィッシュそっくりに見えます。
時折ダートアクションを入れるようにして、それでも基本はただ巻きリトリーブでOKです。
朝夕のマズメ時や、曇りの天候と重なったときに、バイトが頻発しました。
またベイトフィッシュの群れに遭遇したときは、その群れの中を通すように泳がせると、いきなり食い付かれて走られることがありました。
ヒラメやマゴチも河口域で釣れるのですが、水面直下よりもボトム周辺まで落としたほうが、バイトは多くなります。
リフト&フォールもおこないながら、上手く誘い出してみましょう。