誰もが学校で勉強したであろう「中央構造線」。みなさんは覚えているだろうか。九州東部から関東へと横断する世界第一級の大断層で、地図を開けば徳島県の北部で緑の自然が途切れている様子を目にできる。

四国地方といえば「八十八ケ所巡り」のお遍路が有名だが、徳島県三好市は国内だけではなく、実は海外からも注目を集めていることをご存知だろうか。外国人からパワースポットとして密かに人気を博しているのは、圧倒的な大地の力も関係しているのかもしれない……。

ふと湧いた疑問を解消するため、同地の魅力を探る旅へと向かった。

日本最大の断層「中央構造線」が通る三好市とは?



まず中央構造線について少し触れよう。これは、関東西部から四国あたりまで続く長大な断層線のこと。

約1億年前、日本列島が誕生するよりも前にプレートの運動によって横ずれの断層が生まれ、長い年月をかけて1,000kmに及ぶ世界第一級の活断層へと発展した。

 

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特異な地形を生かす「ジオパーク構想」を推進する三好市



その中央構造線が通る三好市は、徳島県の西部に位置する。江戸時代から明治期頃までタバコ産業で栄え、吉野川を活用した水運によって「阿波刻みたばこ」を全国へ出荷していた。

現在、同市では「ジオパーク構想」と呼ばれる取り組みを推し進めている。中央構造線によって生み出された特異な地形を教育や観光に生かしているのだ。