専用サーバーのメリットとデメリット
専用サーバーとは、1台のサーバーを契約者が独占して利用できるサービスだ。
共用サーバーが賃貸マンションの1部屋を借りている状態であれば、専用サーバーは戸建てに住んでいるイメージ。皆で使っているのではなく、1人で独占して使用しているイメージだ。
ここからは、専用サーバーを使うメリットとデメリットを解説していこう。
メリット①:安定した回線を確保できる
1つ目のメリットは、常に安定したインターネット回線を確保できる点だ。
共用サーバーは複数人で共有しているため、他のユーザーからの影響を受ける可能性がある。しかし専用サーバーは、サーバーのリソースを占有できるため常に回線が安定している。
また、共用サーバーと比較してスペックが高い場合が多いため、大容量のディスクスペースを独占できる点も大きなメリットであるといえるだろう。
メリット②:自由にカスタマイズできる
2つ目のメリットは、カスタマイズの自由度が高い点だ。
専用サーバーは自分専用のサーバーなので、自分の好きなようにカスタマイズすることができる。管理者権限が付与されているため、好きなアプリを導入することも可能だ。
自社独自のセキュリティポリシーを採用している場合、共用サーバーでは準拠できないケースが多々あるが、専用サーバーであれば自由にカスタマイズできる。
全てのファイルにアクセスできる管理者権限(root権限)が搭載されているため、顧客情報や社員情報を管理するのに最適なサーバーだともいわれている。
デメリット①:料金が高い
1つ目のデメリットは、レンタルサーバーの中でも料金相場が高い点だ。
もちろんレンタルサーバー会社にもより違うが、一般的には共用サーバーの10倍以上の月額料金が発生するケースも珍しくない。
サーバーの全機能を使えてスペックが高いのは大きなメリットだが、月額料金が高いため、ランニングコストを補えるWebサービスを提供する必要がある。
デメリット②:専門的な知識が必要
2つ目のデメリットは、初期設定に専門的な知識が必要な点だ。
共用サーバーは、レンタルサーバー会社が用意した環境を使うため専門的な知識がなくても利用できるが、専用サーバーはOSやアプリケーションのインストールが必要であるため、初期設定にはある程度の専門的な知識が求められる。
マネージドプランであれば、レンタルサーバー会社に属するスタッフが初期設定を行ってくれるものの、その分だけ料金が上乗せされてしまう。また、一部の機能が制限されるリスクもある。
また、申し込んでからすぐに使える共用サーバーとは違い、専用サーバーは環境の用意に時間がかかるケースが多い。そのため、すぐに使えないという点もデメリットといえるだろう。
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VPS(仮想専用サーバー)のメリットとデメリット
VPSは“Virtual Private Server”の略称で、直訳すると“仮想専用サーバー”となる。
共用サーバーのように物理的なサーバー1台を複数人で共有するが、VPSでは物理サーバー上に構築した仮想サーバーを割り当てられるため、専用サーバーのように使うことが可能だ。
ここからは、VPSを使うメリットとデメリットを解説していこう。
メリット①:管理者権限が付与されている
1つ目のメリットは、管理者権限が付与されている点だ。
事業者によりある程度の制約があるため、専用サーバー程の自由度はないが、OSやアプリケーションなどは自由に選択できるためカスタマイズ性の高い。
共用サーバーでは実現できない設定ができるため、自分が使い慣れたOSを選択し、自社独自のセキュリティポリシーも導入することができる。
メリット②:専用サーバーのような環境を低価格で実現
2つ目のメリットは、専用サーバーのような環境を低価格で構築できる点だ。
VPSはユーザーごとに仮想サーバー領域が割り当てられるため、他のユーザーからの影響を受けにくいという特徴がある。共用サーバーのデメリットは解決できるだろう。
また、専用サーバーに比べて価格帯もリーズナブルなので、共用サーバーと専用サーバーの良いところを取った仕組みになっている。
デメリット①:0からの構築が必要
1つ目のデメリットは、0からの構築が必要なので専門的な知識が必要な点だ。
最近のレンタルサーバーは、認証基盤や大規模ストレージなどの機能が標準搭載されている場合が多いが、VPSでは0から自分で開発する必要がある。
全く何もない状態からスタートして構築する必要があるため、専門的な知識がない、初心者、すぐにサービスを開始したいと考えている方には不向きなサーバーだ。
デメリット②:やや料金が高い
2つ目のデメリットは、一般的なレンタルサーバーに比べて料金が高い点だ。
共用サーバーでは月額数百円から始めることができるが、VPSの相場は月額3,000円からとなっているため、一般的なサーバーに比べればやや高い。
その分だけカスタマイズ性が高くなるが、それも専用サーバーに比べれば制限があるため、どちらも中途半端になってしまうという感は否めないだろう。