ETCカードは、高速道路を利用するなら欠かせないものとなりつつあります。

普段使っているクレジットカードの追加オプションとして気軽に作れるのは魅力ですが、別々にカードを分けられるからとついつい車載器に入れたままにしてしまいがちですよね。

しかし、ETCカードの挿しっぱなしには注意が必要。特に、車内温度が高くなる夏場は思わぬトラブルに繋がることがあります。

カードが劣化する危険が…

©umaruchan4678/stock.adobe.com

ETCカードを挿しっぱなしにして、炎天下かつ高温となった車内に放置してしまうのは危険です。

ETCカードは熱に弱いため、変形すると車載器での読み取りができなくなる可能性があります。クレジットカードや各種カードと同様、プラスチックで作られているからです。

さらにETCカードには、利用者を識別するためのICチップが搭載されています。ICチップも熱に弱いため、カード破損の原因となりやすいようです。

ETCカードを用意しているクレジットカード会社の1つである「dカード」へ、高温の車内などで放置してカードを破損したケースではどう対応すればいいのか問い合わせてみました。

dカード担当者「ICチップの故障およびカード自体の破損では、再発行料で1,100円(税込)をご負担いただきます。破損した場合は早めにコールセンターへ連絡をお願いします」

車載器に挿しっぱなしでETCカードを破損してしまったら、再発行のために別途費用がかかると頭に入れておきましょう。また、再発行まで時間がかかるケースもあるため注意が必要です。

夏は要注意!猛暑日に車内へ放置すると危険な物7選

なお、多くのカード会社では、クレジットカードやETCカードをはじめとした付帯オプションのカードが盗まれたときの「盗難補償」が用意されていますが、管理に不手際があったケース含め、不可抗力の盗難以外では適用されないそうです。

営業職や配送ドライバーなどの外回りの仕事をしている人なら、ETCカードを挿しっぱなしにしてしまうことがあります。炎天下だけでなく、長時間駐車する際は、忘れずにETCカードを回収するよう心がけるべきでしょう。

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夏場はETC車載器の設置場所にも注意したい

日産 NV100クリッパー(2022年)のインパネ写真。ステアリング右下、カップホルダー下にETC車載器を設置できるスペースがある

ETCカードにトラブルが出なくとも、直射日光によりETC車載器の故障に繋がる可能性も考えられます。

近年では、ETC車載器が設置できるよう、スペースが設けられている新型車が多いようです。運転席周辺のインパネ(インストゥルメントパネル)やステアリングの右下にあるトランクやボンネットの開閉スイッチの近くに車載器をはめ込める隙間が設けられています。

しかし、ETCが普及する前に販売されていた車では車載器の置けるスペースがないケースが殆どです。そういった場合はダッシュボードに両面テープで張り付けたり、グローブボックスの中に設置している人も多いでしょう。

JAFのユーザーテストによれば、真夏の車内の最高温度は60℃近くまでに達するとのこと。そして、直射日光が直接当たるダッシュボードは80℃近くまで上昇する可能性があります。車載器をダッシュボードに貼り付けてしまうと、熱による故障を招く恐れも考えられるのです。

車載器をグローブボックスなど直射日光が当たらない場所へ装着するなど対策を施して、高温や熱に注意すると安心です。

仕事やお出かけでトラブルに見舞われないために、ETCカードや車載器の取り扱いに気をつけましょう。

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