自動車の整備やタイヤ交換に適したトルクレンチの人気おすすめ商品を10個紹介します。トルクレンチの選び方や使用上の注意点も解説。車の整備、タイヤ交換、自転車整備は、それぞれ適正トルク範囲が異なります。正しいトルクレンチを選び、適切な締め付けを行いましょう。

トルクレンチの種類とおすすめ商品

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トルクレンチは、ボルトやナットなどを適切な力で締めるための道具です。 自動車や自転車の整備においてボルトやナットなどを締めるときには、どのくらいの力で締めればいいか、いわゆる「規定トルク」が決まっています。

規定トルクよりも小さな力で取付けると、その箇所の固定がゆるく、外れてしまう危険性があります。反対に大きな力をかけると、ネジ山が潰れたり、取り外せなくなったりします。これを防止するためには、ボルトやナットをある程度まで回したら、トルクレンチで力を測りながら締めていく必要があります。

トルクレンチの種類

プレセット型トルクレンチ|任意のトルク値をセットできる

最もポピュラーなタイプのトルクレンチ。ボルトやナットを締める前に、締め付けたいトルクの値をアナログで設定しておくタイプです。グリップ部分を回転させて規定値をセットするものが多く、締め付ける力がその値に達すると「カチッ」という音で知らせてくれます。

単能型トルクレンチ|1つにつきトルク値は1つで固定

そのトルクレンチで締めることができるトルク値が1つのみのタイプ。同じトルクで複数箇所のボルトやナットを締めたい場合に便利です。後述しますが、単能型トルクレンチはホイールナット用に多く見られます。購入の際は、自分の車に合った規定トルクで締めることができるかを確認する必要があります。

デジタル型トルクレンチ|トルク値を頻繁に変える場合におすすめ

締め付けたい・測定したいトルクの値をデジタルで設定できるタイプです。トルク値を頻繁に変えるような、精密作業におすすめです。設定したトルク値に達すると、「ピー」などの電子音で知らせてくれます。

プレート型トルクレンチ|上級者向けのトルク読み取り型

締め付けたい・測定したいトルクの値を目盛りで読み取るタイプです。機構が簡単なため安価で正確なものが多いですが、使いこなすにはコツが必要。上級者向けのトルクレンチです。

ダイヤル型トルクレンチ|主に検査用として使われる

時計の文字盤のような、丸いダイヤルの目盛りでトルク値を読み取るタイプです。こちらは大きく重いため、主に検査用として使われます。自宅ガレージに置くことは稀と考えてよいでしょう。

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トルクレンチの選び方とポイント

プレセット型かデジタル型が使いやすい

車の整備やタイヤ交換は、プレセット型かデジタル型が使いやすいでしょう。プリセット型トルクレンチは測定範囲の下限値と上限値の近辺では精度が少し落ちるため、上下に余裕を持った測定範囲のものを選ぶのがおすすめです。

車やバイクの整備には10~60Nm対応のトルクレンチ

エンジン周りの整備やオイル交換など、車の整備は10~60Nm対応のトルクレンチで行うことができます。スパークプラグの締め付けは10〜20Nmほど、エンジンオイルを排出するためのドレンボルトは30〜40Nmほど。トルク値や作業場所に合わせて、2~3本用意しておくとスムーズです。

タイヤ交換には90~105Nm対応のトルクレンチ

タイヤの締め付けトルクは車の整備でも最大クラス。そのため、タイヤ交換は90~105Nm対応のトルクレンチで行いましょう。ホイールナットを締めるトルク値は、軽自動車で90Nm程度、普通車で105Nm程度です。ホイールナット用に単能型トルクレンチを用意しておくのも、作業がスムーズに行えるのでおすすめです。

自転車整備には15~20N.m対応のトルクレンチ

ロードバイクなど、自転車の整備は15~20Nm対応のトルクレンチで行います。自転車部品の締め付けに使うトルクレンチの測定範囲は、下限値を重視して選ぶのがポイントです。