どういう車にダブルクラッチが必要なの?

年式の古い車

シンクロ年式の古い車。当然ですがシンクロメッシュ機構が誕生する以前の自動車のトランスミッションには、シンクロ機構は採用されていませんでした。ですので、よほど運転することはありませんが、そういう自動車ではダブルクラッチはマストです。

また、シンクロメッシュが採用されている古い自動車で、部品の再販がされてないような車種であれば、自然と丁寧に乗るようになります。となると、ダブルクラッチも有効です。

ギアの入りが悪くなってきた車

シンクロナイザーが劣化してくるとギアの入りが悪くなります。それはシフトダウンだけでなくシフトアップ時も同じです。劣化してきたらオーバーホールすべきですが、ダブルクラッチを使って現状のまま走るように粘ります。

シンクロナイザーはギアを入れやすくする機構ですが、詳しく知りたい方は後述していますので読み進めてください。

丁寧に乗りたい車

少しでもギアに優しい運転をしたいならダブルクラッチです。ただし、部品の精度向上や、そもそもシンクロナイザーが使われているため、最近の自動車の自動車であればダブルクラッチをしなくても全く問題ないという意見もあります。

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ノークラッチシフトチェンジなるものがある?

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クラッチペダルを使用せずに変速するノークラッチシフトチェンジというテクニックがあります。ギアの回転数が合っていれば、クラッチ操作せずとも変速できるという理屈です。オートバイ操作ではよく使われる、定番テクの1つとなっています。

ノークラッチシフトチェンジでは、シフトアップ時・シフトダウン時でやり方が異なります。

例えば1速から2速へのノークラッチシフトアップの場合、アクセルを抜くと同時にシフトレバーを ニュートラルへ動かし、2速の位置へレバーを優しく押し当て(無理やり入れようとしない)、自然にギアが入ったら加速します。アクセルを抜いた瞬間にギアを抜くのと、回転数が下がることで2速へつながりやすくなることを利用しています。

シフトダウン時のノークラッチシフトを3速→2速のシフトダウンで説明すると、3速で走っている状態でアクセルを抜き、シフトをニュートラルへ動かします。それからアクセルを煽ってエンジン回転数を上げたら、すかさず2速ギアへシフトダウンするという感じです。

クラッチペダル操作を減らせて楽なこと、なおかつ走行中の半クラッチ操作を減らせるのでクラッチに優しい点がメリットとして挙げられます。

ただしノークラッチシフトチェンジはダブルクラッチよりも難しい技術で、失敗するとギアやシンクロナイザーリングを痛めます。ですので、あまり自動車でやることをおすすめしません。

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初心者はここまで理解しておけばOK。ここからは少しマニアックな上級編知識です。