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AKATSUKI JAPANに続け! パリを目指す車いすバスケットボール女子日本代表が国際親善大会で得た収穫

パラサポWEB

日本代表歴の長い網本麻里は、重要な立ち上がりにおいて「まず速攻アーリーをやろう、パスをつないでクロスで行こうとか、みんなが迷わずできるというのが大きい」と振り返り、連携がレベルアップしていることを示した。

3度目のパラリンピック出場を目指す網本

決勝はスターティング5のプレータイムが長かったが、16点ビハインドから一時差を縮めた第3クォーターでは中学生・小島瑠莉、高校生・西村葵の若い2人がコートへ。

岩野HCは、起用理由を「追いかけている場面で経験させる」ことと「柳本と萩野のファウル・トラブルが混んできたので、最後までコートにいられるように(やむなく交代した)」ことだと明かしたが、最後まで粘り強くプレーし、若手の突き上げを図った。

シュート力も高い小島はチーム最年少で日本代表を目指す

そんななかでオフェンス面では後半のスコアが伸びなかった。

「ハーフタイムで個々のシュートタッチを確認する時間を増やすとか、走って心拍を上げておくとかをしていけたらなと思います」(柳本)

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「(インサイドでプレーするチーム対策として)最終予選までに、アウトサイドシュートも確率を良くしていきたいと思います」(網本)

走力の面で自信を深めた柳本

パスのミスも課題のひとつ。走る網本につながらない場面もあり、「走っている人に対して前に出すパスがいいけれど、後ろになってつなげないところもあった。みんなでパスのバリエーションなどを工夫してやっていきたいです」とチームの得点源は前を向いた。

プレータイムを伸ばしている清水千浪は、オーストラリア戦でトップスコアラーに

キャプテンの北田は大会前、選手たちに「ここが最終予選の会場なんだから最高のタイミングで最高のリハーサルをさせていただけることに感謝して1分1秒を無駄にしないようにしよう」と話したという。

そんな全4試合を戦い終え、多くの収穫を手にした日本代表は2ヵ月後の最終予選、そしてパリ本番に向けて準備を続けるのみだ。

コート外でも強いリーダーシップを発揮しているというキャプテンの北田

4月の世界最終予選では、8チーム中4位以内に入れば、パリ切符を獲得できる。

「車いすバスケ界の今後を左右するような大会になると思います」と北田は力を込める。

パリパラリンピック出場権獲得を目指す女子日本代表

「『パラリンピックに出場するか、しないか』で、フィーチャーのされ方も、たぶんお金の感じとかも変わってくると思うんです。(ロンドン大会とリオ大会の出場権を逃した)女子がパラリンピックに出られなかった時期は男子が出場してつないでくれたので、今度は女子がつなげたいと思っています。何より男子が東京大会で銀メダルを獲ってくれて車いすバスケットボールのブームが来たと思うんです。そのファンの皆さんを、女子がパラリンピックに出ることでつなぎとめて、私たちの次の世代につなげていきたい。この盛り上がりを今、途絶えさせるわけにはいかないんです」

最後は気持ちの強いものが勝つ。2ヵ月後、同会場で日本の歓喜が見られることを期待したい。

3位のタイ、4位のオーストラリアも最終予選に出場する

text by Asuka Senaga
photo by X-1

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