④投球方法
ボッチャは球を投げる、転がす、蹴るほか、障がいの程度によって競技アシスタントのサポートを受けながら、「ランプ」と呼ばれる勾配具を使ってボールを転がす。
一方、ローンボウルズは転がすことが基本。投球スタイルはボウリングに似ていて、体の重心を低くしながらアンダースローで転がす。動作が難しいときは、体を支える杖、ボウルを掴むためのボウリングアーム、ボウルを押し出すためのランチャーなどを使うこともできる。また、立位選手は底が平らな専用シューズを着用し、車いすの選手は競技仕様にカスタマイズしたものを使う。また、視覚障がいのあるボウラーには、ボウルを手渡したり、ボウラーを投球位置に連れて行ったりするヘルパー(コーチ、ダイレクターと呼ぶこともある)をつけることが認められている。
⑤試合の進み方
ボッチャは、まず先攻が目標球を投げ、そのまま先攻側が続けて自球を決められた範囲内に投げる。第1エンドは常に先攻側が赤いボールを使用。それぞれ6球を投げて自球をより目標球に近づけた側に得点が入る。得点の数は、相手側のボールよりもどれだけ目標球に近い自球があるかによって決まる。
ローンボウルズも、先攻側が目標球を投球後、自球を投げ合う。勝敗は先取制か、決められたエンドを戦った後に、得点の高い方が勝ちとなる。
国内には常設ボウルズ場や大会も!
国内にはローンボウルズ場を常設している施設もあり、体験会や体験教室などイベントを実施していることがある。やってみたいという人は各施設のホームページやSNSをチェックして情報をゲットしよう。また、「ローンボウルズ日本」のホームページでも行事カレンダーを確認できる。
<ローンボウルズ場を常設している主な施設>
国営昭和記念公園(東京都立川市)
YC&AC(神奈川県横浜市)
神戸しあわせの村(兵庫県神戸市)
兵庫県立明石公園(兵庫県明石市)
長崎総合運動公園(長崎県長崎市)
<主な大会>
(国内)ウィンターインドアローンボウルズ大会、障がい者ファミリー大会、のじぎく杯室内ローンボウルズ大会、全日本障害者ローンボウルズ選手権大会 など
(国際)世界ローンボウルズ選手権大会(健常者と同じ大会でパラ部門を実施)、アジアパラ競技大会、IBBA世界選手権大会(視覚障がい) など
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なお、オーストラリアにおいてローンボウルズを取りまとめている組織は、国際障がい者ボウルズ(IBD)などと連携を図っており、2032年に予定されているブリスベンパラリンピックで、ローンボウルズを競技に加えるよう動いているというニュースもある。ローンボウルズに今から注目しておこう。
text by TEAM A
photo by Atsushi Mihara