阿部は続ける。
「周回コースの最終周ではさすがに心肺機能の低下を感じました。それに平地の多いコースなので、やはり腹筋など体幹周りがまだ弱くて(ストックの)押しにくさがありました」
ブランクの影響を感じながらも、今シーズンの目標である3月のワールドカップ(カナダ)に向けて「指標が定まった」と収穫を語る。
阿部は「平地は腕にきました」と話したが、産後初レースを見事走破した「短期目標を立てて、徐々にステップアップしていきたいです」
カラっとした口ぶりで語るが、2026年3月開催のミラノ・コルティナダンペッツォ冬季パラリンピック出場までのプランは順調に進んでいると言っていいだろう。
阿部のカムバックは、日本チームに明るい材料を提供した。
レース後、笑顔で写真に応じてくれた川除(左)と阿部広告の後にも続きます
text by TEAM A
photo by X-1