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ピンポイントで揺れがわかる!「推計震度分布」を活用しよう

防災ニッポン

揺れやすい地形は、河川の流域、沖積平野、湿原地帯などの柔らかい地盤の場所です。一方、山地や丘陵地のように、地盤が岩石で構成されている場所は地震で揺れにくい特徴があります。

したがって、震源地からの距離がほぼ変わらない同じ市町村であっても、地盤の違いにより観測される震度に差が生じることもあります。

ニュースで発表される市町村の震度が必ずしも自分の家と同じ震度になるとは限りません。場合によっては、ニュースで発表される震度による被害想定よりも大きな被害になる可能性もあるため注意しましょう。

推計震度分布図の活用について

気象庁の「推計震度分布図」で、自分が住む地域の震度を把握することができます。推計震度分布図では、実際に観測された震度をもとに、地盤の影響を考慮した震度がわかります。

推計震度分布図は最大震度5弱以上を観測した場合に発表され、推計震度4以上の範囲を示します。揺れが強かった地域を一目で確認し、震度計が設置されていない地域の震度もすぐに把握できるメリットがあります。

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下の画像は、2023年6月11日18時55分頃に、北海道の浦河沖で発生したマグニチュード6.2の地震時に発表した推計震度分布図です。

引用:気象庁「推計震度分布図

震源に近いところに震度4以上のエリアが広がっていますが、少し離れた十勝川の流域にも震度4のエリアが広がっているのがわかります。

大きな地震が発生したときに、「自分の住んでいるところがどれくらい揺れているのか?」「家族が住んでいるところはどれくらい揺れているのか?」など調べることができます。

揺れやすい場所を知る方法と地震への対策

住んでいる場所が地震により揺れやすいかどうかについて、自治体が揺れやすさマップを発行している場合は、参考にしましょう。

例えば、下の画像は、福岡市が発行している博多区揺れやすさマップです。

引用:福岡市「博多区揺れやすさマップ」

このマップは「地盤の状況」や「そこで起こりうる地震」の両面から、地域の揺れやすさを震度として表しています。揺れやすいところとそうでないところが一目でわかるようになっています。

特に大きな揺れが予想されるエリアでは、地震発生時に発生する被害も大きくなることが想定されるため、地震対策を検討し実行しましょう。

<地震対策の一例>
・家の耐震改修工事
・家具の固定
・避難経路を調べる

地震の揺れは地盤や地形で異なることを理解し、推計震度分布図や揺れやすさマップなどを活用しながら、自宅における地震のリスクを把握し日頃から備えましょう。

<執筆者プロフィル>
田頭 孝志
防災アドバイザー/気象予報士
田頭気象予報士事務所。愛媛の気象予報士・防災士。不動産会社の会員向けの防災記事、釣り雑誌にコラムの連載・特集記事の執筆、BS釣り番組でお天気コーナーを担当したほか、自治体、教育機関、企業向けに講演を多数、防災マニュアルの作成に参画。

<関連する記事はこちら>
地震による被害の種類とは?防災方法を知って安心して暮らそう

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