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サッカー長友選手が注目する次世代のタンパク質は、かまぼこ!? 魚肉が超優秀な理由

パラサポWEB

と語るのは、アスリートとコラボした新製品の開発などに携わっている企画開発部企画本部長の鈴木智博氏。

「Jリーグのサッカーチーム湘南ベルマーレとは25年ほどのお付き合いになりますが、食事のタンパク源としてかまぼこを提供したり、“サカナのチカラ”という魚肉のペプチドをタブレットにしたサプリメントの開発の際には、飲んでもらって筋肉がどのように変化するか、血液検査に協力してもらったりアドバイスを受けたりということをずっとやってきました」

アスリートの栄養面をかまぼこをはじめとする魚肉タンパク質でサポートする活動を続ける中で、前述の長友選手と縁が繋がった。

「長友選手に聞いたのですが、ヨーロッパではホーム以外のところに遠征して試合をして帰ってくると、夜中の2時ぐらいということがよくあるそうなんです。そんな時間の食事と言えば、用意できるのはうどんや、タンパク質の摂取を考えてサバ缶とか。いずれにしても、夜中ではなかなか喉を通りにくいんですが、かまぼこなら食べられると。アスリートには、食べやすさといったニーズもあることに気づかされました」(鈴木氏)

食事は就寝時間の2~3時間前には済ませておかないと、快眠できないと言われる。それは食後2~3時間は、胃や腸が消化活動をしているからだ。一方、やむを得ない事情で就寝の2~3時間前に食事が摂れず、空腹で眠れないということもある。そんなときは、前述のとおり消化速度が速い魚肉タンパク質を摂れば、胃や腸にさほど負担をかけずに済むというわけだ。

魚肉タンパク質を摂ると、筋肉の怪我が少なくなり、朝の目覚めがいい!?

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そんなアスリートの声をきっかけに生まれたのが“フィッシュプロテインバー”という商品だ。鈴廣が、長友選手と専属のシェフ・加藤超也氏とともに生み出した、いつでもどこでも気軽にタンパク質を補給できるおやつ感覚のかまぼことでも言えば良いだろうか。個包装の手のひらサイズ。チーズを使ったグラタン風や、スペイン料理やイタリア料理の味付けで仕上げられたものもあり、今までのかまぼこのイメージを覆した商品だ。いつでもどこでも、パクッと口に入れやすい。

“美味しくなければリピートはない”との思いで作り出されたフィッシュプロテインバーの味は3種類。左から「5種のチーズの帆立グラタン風」「イカとタコのガリシア風」「金目鯛と鯵のアクアパッツァ風」。断面を見ると素材が層になっていて、それぞれの味わいが楽しめる。食べやすく、しかも食べ飽きない良質のタンパク源(1本税込324円)

「サプリメントは、プロのアスリートなど自分の筋肉量を増やすことを第一に考えていたりする方には向いていると思いますが、そこまでではない方に向けては、どんなに身体に良いと言われても美味しくなければ続かないということに我々も気づき始めました。美味しいものを食べていたら、いつの間にか身体に良い効果があった、パフォーマンスが上がったといわれるような製品作りをしていかなければいけないなと思っています」(植木氏)

“食べる人に美味しいと言ってもらえるものを作る”というのは、鈴廣の企業理念を反映したものでもあるという。

「我々の仕事は、魚の命をあますところなくお客様の命に転換していくことだと思っています。魚以外の原料を使えばもっとタンパク質の含有量を増やせるかもしれませんが、最大限美味しい製品にしてあげないと魚にも悪いですし、魚由来の自然な作り方でどこまで美味しいものを作れるかは、我々の課題ですね」(鈴木氏)

鈴廣の魚肉由来の食品やサプリメントを摂ったアスリートからの声として、“筋肉に関係する怪我をしなくなった”とか“朝の目覚めがよくなった”という感想が多いのだそうだ。それは、魚肉タンパク質は抗酸化活性(体内に取り込まれた酸素が変化し、活性酸素が過剰に発生して細胞に悪影響をもたらすことを防ぐ力)が高いからだと植木氏は語る。臨床試験を行うと、抗疲労効果もあることがわかってきたという。

「傾向としては、30代にさしかかったアスリートの声をよく聞く印象があります。年齢的に体力・筋力の変化に敏感になる頃ですし、ちょっとした栄養の偏りが故障に繋がりかねませんから。魚肉タンパク質を摂ることによって筋肉の質が変わり、睡眠も十分にとれるようになればパフォーマンスもあがる。それによってQOL、幸福度も上がって行くと思うので、30代ぐらいのハードなポジション、ハードな競技をしている方には特に魚肉タンパク質の良さを実感していただいているようです」

筋肉を作るため、タンパク質摂取に気を遣うアスリートに是非おすすめしたい魚肉タンパク質の3つのポイントを最後におさらいしておこう。

1.ヘルシーで高タンパク
2.アミノ酸スコア100の良質なタンパク源
3.消化吸収がいい

タンパク質というと筋肉を作る作用に目が向きがちだが、消化吸収の効率の良さで考えると、魚肉由来のタンパク質は、他のタンパク源を大きく上回る。美味しくて気軽に口にできるタンパク源を探しているなら、魚肉に注目だ。

人口増や気候変動などの影響により、2050年には世界的に深刻なタンパク質源の欠乏の危機がやってくると言われる。そのために最近注目を浴びているのが、大豆ミートや昆虫食などだ。しかし、魚に目を転じれば、価値がないとされて普段私たちが口にしない“未利用魚”には、まだまだ利用の可能性があるのではないか。魚肉は優れたタンパク源だということがわかった今、活用しない手はないだろう。

text by Reiko Sadaie(Parasapo Lab)
写真・資料提供:鈴廣かまぼこ

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