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大谷翔平、最新手術で「170kmストレートも」医師が復活に太鼓判 TJ手術経験者はファンに「握手求めないで!」

SmartFLASH

「今回の故障の最大の原因は疲労でしょう」

 

 と語るのは、これまで計700件以上のTJ手術を執刀した、慶友整形外科病院スポーツ医学センター長の古島弘三医師だ。

 

「試合に出続けて休養がない状態でしたから、全身の疲労と右前腕の負担がかなり蓄積していたと思います。スポーツでは、疲労が溜まってパフォーマンスを発揮できなくなることをオーバートレーニング症候群といいます。体にその症状が現われ始めたのが、右手の痙攣で緊急降板を余儀なくされた、8月4日のマリナーズ戦でした。あの痙攣は“要注意信号”だったのです」(同前)

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 また「片寄った配球も、怪我に関係がある」と続ける。

 

「スイーパーやスライダーなど、カット系のボールを投げすぎたと思うんです。あの球種は、前腕に疲労が蓄積しやすい球種。それも疲労してくると、筋肉の力が働かなくなるので、負担はそのぶん、肘にきます。今季、100球中半分以上がカット系のボールという試合もありましたから」

 

 二刀流としての復活は、早くて2025年といわれているが、自身も3度のTJ手術を経験した、元ヤクルト投手の館山昌平氏は、リハビリの過酷さをこう語る。

 

「僕は術後に、医師から『4カ月間は絶対に転ばないでください』と言われました。手術した手をついてしまったら、再手術となってしまう。もちろん引っ張る動作もダメです。これはファンへのお願いですが、もし突然、目の前に大谷選手が現われたとしたら、ファンとしては握手をしたいはず。でもそれは、大谷選手にとっては、すごく怖いことだと理解していただきたいです。手術は、回数を重ねれば重ねるだけ、体の繊維を切ったりするので、それだけダメージも残ってしまいます」

 

 握手すらできないーー。今シーズン“MVP級”の活躍を見せた大谷にとって、最大の試練ともいえるが……。

 

「いやいや、大谷はさらにパワーアップして帰ってきます」と、古島医師は力強くエールを送る。

 

「2025年に、投手として痛みなく思いっきり投げることは十分、可能です。現在はリハビリも進化していますからね。ただし、復帰後は登板間隔を空けたり、投げた翌日は完全休養など、しっかりと休養を取ることが大切になってきます。長く現役を続けたいのであれば、休養もトレーニングのひとつですからね」

 

 大谷が“パワーアップ”するとして、具体的にどのように進化するのだろうか。現地紙記者はこう分析する。

 

「大谷の持ち味といえば、やはり、抜群の球威がある最速165kmのストレートです。肘の調子が今年よりもよくなると考えると、世界最速の170kmも夢物語じゃありませんね。実際、レンジャーズのN・イオバルディは、2016年に2度めの手術を受けましたが、復帰した2018年にはレッドソックスでワールドシリーズ制覇に貢献。今季も9月23日時点で11勝4敗。チームのエースとして活躍していますよ」(現地紙記者)

 

 館山氏も、大谷のさらなる成長の可能性に太鼓判を押す。

 

「私の2度めの手術は32歳のときで、筋力や瞬発力がさらに上がるというわけではなかった。しかし、大谷選手は来年30歳で、体もまだ成長過程ですからね」

 

 来季は開幕から打者のみで間に合う予定。日本人初の本塁打王どころか、進化した大谷には三冠王を期待したい。

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