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増加する「都市型災害」!豪雨による浸水・内水氾濫に注意

防災ニッポン

ヒートアイランド現象は、夏に都市部で発生する集中豪雨の要因にもなっています。

気温が高くなればなるほど、気圧は下がる(空気が軽くなる)性質があります。都市部の気温が上がると、相対的に周囲の山や海の気圧が上がる(空気が重たくなる)ため、周囲の空気が都市部に集まってきます。
行き場をなくした空気は、上昇流となって積乱雲を発生させて豪雨をもたらします。

このように、夏に都市部で発生する集中豪雨の多くは都市の気候が大きく関係しています。夏の集中豪雨は1時間に100mmを超えるような猛烈な雨を短時間に降らせるので、降った雨の排水が間に合わずに災害が発生します。

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注意して欲しい洪水と浸水の違い

都市型災害に備えるためにチェックしていただきたいのは、「大雨警報(浸水害)」と「洪水警報」です。

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大雨警報には、浸水を対象にしたものと、土砂災害を対象にしたものがあり、山がない都市部では主に浸水を対象とした大雨警報が発令されます。

ここで注意すべきは浸水と洪水の違いです。

「洪水」とは降った雨によって川の水が堤防を越えることで、洪水災害とは洪水による堤防の浸食・決壊、橋の流出・浸水などを指します。
大雨警報が対象としている「浸水」とは、大雨による地表水の増加に排水が追いつかず、側溝や下水があふれて氾濫して家屋が浸水することです。

大雨警報も洪水警報も浸水への警戒が含まれていますが、川が原因なら洪水警報、排水などが原因なら大雨警報(浸水害)が発令されます。
都市部でも、周囲に河川があるなら洪水警報が発令されることや、大雨警報(浸水害)と洪水警報が同時に発令されることもあります。

リアルタイムの災害リスクは気象庁の「キキクル」を活用しましょう。土砂災害、浸水、洪水のリスクがあるエリアが確認できます。

表に、気象情報やキキクルと警戒レベルの関係、避難の目安をまとめました。

上記の情報を活用して、都市型災害から身を守りましょう。

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都市型災害に備えるポイントやコツ

都市型災害では、浸水しているところやアンダーパスや地下など水が溜まりやすい場所に近づかないことが命を守ることにつながります。大雨警報や洪水警報などが発令されたら、建物の2階以上に避難してください。

また、天気予報で大雨が予想されているときや、大雨警報が発令されているときは、屋外での行動はできるだけ控えましょう。
屋外での行動が必要なときは、ハザードマップで避難場所の確認をしておくと安心です。災害リスクの高まりや避難の判断をするためにも、気象情報を活用しましょう。

〈執筆者プロフィル〉
田頭 孝志
防災アドバイザー/気象予報士
田頭気象予報士事務所。愛媛の気象予報士・防災士。不動産会社の会員向けの防災記事、釣り雑誌にコラムの連載・特集記事の執筆、BS釣り番組でお天気コーナーを担当したほか、自治体、教育機関、企業向けに講演を多数、防災マニュアルの作成に参画。

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