『ドラゴンボールZ BANPRESTO WORLD FIGURE COLOSSEUM 造形天下一武道会 其之三 フリーザ 通常カラーver.』(バンプレスト)

【画像】スカウターって壊れすぎじゃね?←専門家が納得の回答

戦う前に絶望しちゃう?

「週刊少年ジャンプ」のバトルマンガでは、キャラクターの強さなどを「数値化」して表すことが、よくあります。数字がわかれば、視聴者も「どの程度のレベルなのか」がより想像しやすいですよね。しかし時折、視聴者の想像をはるかに越えた、無茶苦茶な数値が描かれるケースも少なくありません。

 まず、紹介する作品は『シャーマンキング』です。霊を操って戦うシャーマンたちが、戦いを繰り広げるバトルマンガで、同作ではキャラクターの力の指数として、「巫力(ふりょく)」が登場します。

 そしてさまざまなキャラのなかで、デタラメな巫力を持っていたのが、ラスボス・麻倉葉王(ハオ)でした。その巫力はなんと125万。これだけ聞くとあまりピンときませんが、主人公・麻倉葉の巫力は、最終的にも10万程度です。

 作中に出てくる神クラスのシャーマンでも、50万~80万台が多いことから考えても、圧倒的な数値を誇っており、ハオの強大さを感じざるを得ません。ちなみに、ハオの巫力を知らされた際の、ホロホロこと碓氷ホロケウの巫力は、2000前後……。もはや、アリとゾウを比較するかのような差がありました。

 続いて、戦闘能力の数値化といえば、『ドラゴンボール』が、有名です。同作には「戦闘力」を数値化して見ることのできるアイテム「スカウター」が存在しており、この「スカウター」を通して数々の衝撃の戦闘力が表示されてきました。

 そんななかで、あまりにも「絶望的」な戦闘力が提示されたのが、フリーザです。フリーザの名言にもなっている「私の戦闘力は53万です」という自己申告は、当時の読者全員に衝撃が走った瞬間だったでしょう。

 リクーム戦におけるベジータの戦闘力ですら、2万ほどだったため、その差は歴然。フリーザはこれまで出てきた登場キャラのなかでも群を抜いた数値で、さらにミステリアスな雰囲気や容姿も相まって、かなりの絶望感を覚えました。しかも、この数値はパワーを抑えた「第1形態」の状態でのものです。『DRAGON BALL大全集』第7巻によると、第4形態の「100%」の状態のフリーザは、戦闘力「1億2000万」とのことでした。

 しかし最終的には、孫悟空が仲間のクリリンを殺されたことでスーパーサイヤ人へと覚醒し、フリーザは負けてしまいます。絶望的な戦闘力を誇るフリーザを上回った悟空の活躍に、スカッとした読者も多かったことでしょう。

 最後は『BLEACH』に登場する敵、市丸ギンの「13kmや」です。「死神」たちを中心に数々の戦いが繰り広げられる同作で、出てきた絶望的な数値は「戦闘力」ではなく、武器の「サイズ」でした。

 ギンの持つ斬魄刀・「神鎗(しんそう)」は、「卍解」によって、「神殺鎗(かみしにのやり)」へと進化します。そして神殺鎗の能力について、ギンは「刀身が13kmも伸びる」ことを説明していました。

 13kmの刀など扱うだけでも大変なうえに、現実離れし過ぎているせいか、その恐ろしさがあまり想像できません……。また、神殺鎗は伸びる際の伸縮速度が、「音速の500倍」という恐ろしい速さであることも説明されています。結局、後の展開でそれは「実際の能力を隠すためのウソ」だったことがわかったものの、ハッタリにしてもデタラメ過ぎる数字です。

 ちなみに今回取り上げた「絶望的な数値を持つキャラクター」には、いくつかの共通点が見られます。それは敵キャラである点と、総じて最後は負けてしまっているという点です。つまり無茶苦茶な数値に驚かされることはあっても、実際の勝敗には関係ないのかもしれません。数値に怯まずに立ち向かえるかどうかが、勝敗を分けるカギとなりそうです。