『ワンピース』物語の核心に関与？「名前以外は詳細不明」な謎に包まれたキャラクターたち

Blu-ray版『ONE PIECE エピソードオブ東の海～ルフィと4人の仲間の大冒険!!～』ジャケット　(C)尾田栄一郎／集英社・フジテレビ・東映アニメーション

出番はいつ？　実は既出キャラの可能性も？

　現在、最終章に突入した大人気マンガ『ONE PIECE（ワンピース）』には、大物の風格を漂わせながら、いまだに名前や通称しか明かされていない、謎多きキャラクターが数名残っています。

　例えばワノ国編の終盤に、ユースタス・キッドが明かした「火ノ傷の男」は、まさにそのひとりでしょう。この人物は、最果ての地「ラフテル」へたどりつくために必要な、4つの「ロードポーネグリフ」のうち、現在行方不明となっている最後の1つを所有している可能性がある重要人物です。

　また、この名前が飛び出したシーンでは、黙って俯くトラファルガー・ローの意味ありげなカットが描かれていました。そのため、ローはこの人物について何か知っているのかもしれません。

　さらに、黒ひげ海賊団のメンバーたちがこの男について語るシーンにて、いくつかの情報が明かされました。それは「真っ黒な船に乗っている」「巨大な渦を生み出し、近づいた敵船を飲み込んだ」「政府の人間が怪しい」といった内容です。

　これらのヒントから「真っ黒の船といえば革命軍？」「生きていたサウロのフラグか」など、さまざまな考察が行われています。

　巨人族のハグワール・D・サウロといえば、元海軍中将であり、隠された歴史の鍵を握る重要な人物です。そのサウロは、現在巨人族の王国「エルバフ」にて生存を示唆するような描写がありました。もしかすると、今後突入する可能性の高い「エルバフ編」にて、火ノ傷の男の正体が明かされることになるのかもしれません。

　エルバフといえば、エルバフの王子「ロキ」も、いまだに名前とシルエットしか登場していない人物です。ロキの情報としては、ビッグ・マムの娘であるローラに一目惚れし、求婚を迫った人物ということしか分かっていません。

　しかし、ビック・マムと巨人族には長年の確執があったことから、彼の行動は少々不可解にも思えます。「エルバフ編」に突入したときには、彼に関する新たな情報が出てくる可能性が高いといえるでしょう。またロキは、先に取り上げた「火ノ傷の男」の候補にも名前が挙がってくる人物です。

海賊王ロジャーがパッケージに描かれたDVD『ONE PIECE　Log Collection　 "ROCKET MAN"』（エイベックス・ピクチャーズ）

　そして、この壮大な物語の最重要人物といっても過言ではない「ジョイボーイ」の存在も、いまだ多くの謎に包まれています。この名前が初めて登場したのは、魚人島にあったポーネグリフを読み解いた、ロビンのセリフでした。

　その後、ジョイボーイの正体を探るうえで、重要なセリフが多数登場します。まずは、かつての海賊王ゴール・D・ロジャーが、ラフテルへ到達したときのセリフです。ロジャーはジョイボーイについて「お前と同じ時代に生まれたかった」と発言し、とんでもない宝を残していたことを賞賛していました。

　さらに、1000年以上生き続けるゾウのズニーシャ（象主）は、ルフィがニカ化した際に「ジョイボーイが…！！」「帰ってきた！！！」と発言しています。

　そのほかにも、百獣海賊団総督のカイドウが、沈みゆくルフィに向かってつぶやいた「お前も…ジョイボーイには…なれなかったか…」という意味深なセリフや、ごく最近の1111話では、覚醒した古代ロボットの第一声が「スマナイ…ジョイボーイ」だったことなどもあります。

　このようにジョイボーイの存在を示す情報は、世界の至るところに散りばめられています。その正体について、読者の間では「巨人族の血を引くバッカニア族か？」「ジョイボーイの生まれかわりがルフィじゃないの？」「ジョイボーイは名前ではなく肩書き？」など、さまざまな考察が行われています。

　いずれにせよ、これらの謎に包まれたキャラクターたちの素性が明らかになる日は、そう遠くないのかもしれません。今後の『ONE PIECE』の展開から目が離せませんね。